バンド好きはバンドしか聞かない
くどしゅんはもう長いこと音楽をやっていますが、
バンドをやっているとやはりみんなバンドしか聴かず、様々なジャンルを聴く人というのはとても母数が低いことに気づきます。
同じ音楽なのに不思議ですよね。
でもそれって実はもっと広い目で見ると面白くて。
例えばバンドってなると実は音楽以外にも必要なことってあるじゃないですか?
例えばPVとか。
映像や写真に強い人。ファッションに強い人。演技に強い人。
はたまたアニメに強い人。。
などなどPVを作るには様々な異業種との繋がりが必要です。
バンドのサイトでもそうですよね。ブログに強い人、デザインに強い人。
挙げればきりがありません。
自分とは違う場所、生き方をしてきた人と出会う術を本当は誰も知らない。
そんな帯のコメントがあった花田菜々子さんの本を思い出します。
拾い目で見て音楽家なら音楽の歴史だって知ってて当然
くどしゅんはIT屋でもありますが、ITもとてもジャンルが拾いです。
DB屋はネットワークのことを知らなかったり、アプリのことは知らなかったり。
でも、異業種から見たらITに詳しい人ってのはPCやスマホにまで精通していて当然という目線なんですよね。
音楽家だってそうです。
音楽家を名乗る以上、あらゆるジャンルの音楽のことを知らなければなりません。
そんなとき本屋でみつけたのがこの本でした。
こういう人におすすめ
音楽の歴史っていうのは義務教育でもある程度やってるんですよね。
でもきっとほぼ全員忘れているでしょう。
それを超ざっくりと説明してくれています。
手軽にクラシック音楽史を知りたいって人におすすめです。
内容的には、グレゴリオ聖歌から始まり、ルネサンス、バロック、古典派、ロマン派という大きなくくりで
バッハ、ヘンデル、ハイドン、モーツアルト、ベートーヴェン、以降のロマン派の作曲家まで語られています。
メインはベートーヴェンと言ってもよいでしょう。
ポリフォニーとホモフォニー
単音のグレゴリオ聖歌だったものが、それじゃつまらないからと
もう一個旋律加え始めたことから和声が始まるのですが、ここで面白かったのが
ポリフォニーとホモフォニーという見方。
今でこそ、メロディーがあってコードがあって~というのが当然ですが、
歴史から見ていくと。
ルネサンス、バロック:複数の旋律がすべて主役(ポリフォニー)
古典派以降:一つの旋律を和声学で展開(ホモフォニー)
という異なる和音の導き方をしているんです。
今でいうI-VI-II-Vみたいなコード進行ですから、人間の知恵の結晶なんですね。
ソナタってなんぞ?
クラシックにも様々な種類がありますよね。
管弦楽曲、協奏曲、声楽曲、オペラ。。
これらについても一通り説明されているのですが、
中でも交響曲やソナタ形式については勉強になりました。
複数の楽章で構成される長時間なものを交響曲と呼ばますが、
第一主題と第二主題があり、それらがドラマティックに展開していくのがソナタなんですね。
例えば「歓びの歌」。
これは元々ベートーヴェンの交響曲第九の第四楽章で歌われる第一主題なんですね。
第九をフルで聴いてみると、実は第一楽章からそれっぽいメロが展開されていくのがよくわかります。!
それが第四楽章(いまでいうサビですね)になったときこれかー!!!
とすさまじい感動に包まれるわけです。
まとめ
なんとなく毛嫌いしがちなクラシック。
でも歴史を知ってみると人間の音楽の知恵と発展の結晶であることがわかります。
またそこに政治や世界情勢が加わり、
貴族から大衆向けへシフトしてきた歴史も知ることができます。
昔は、テレビもCDもなかった。
そんな中神への祈りから発展していったクラシック音楽。
その世界を知っておくことは音楽家にとって重要なことであることは間違いないでしょう。
このベースがあって初めて、ブルースやジャズなどの勉強が始まるのです。