この記事は
- ハイレゾって何?
- 普通のCDとどう違うか知りたい
方に向けて書いています。
通常のCDの音質
皆さんが普段聞いているCDの音質。
これは一般的にサンプリング周波数と、ビットレートの2つのベクトルで表現されます。
CDの場合は、
- サンプリング周波数:44.1kHz
- ビットレート:16bit
と表現されます。
サンプリング周波数とは?
周波数は、音の高さを示す数値です。
例えばA=440Hzですが、Aの音は一秒間に440回波が振動していることになります。
皆さんの手首を一秒間に440回なびかせることができたなら、Aの音が鳴るということですw
ならばCDのサンプリング周波数は44.1kHzまでの音が再生されている。と思ってしまいがちなのですがそれは間違いです。
「サンプリング周波数」は、実際に鳴っている波形をサンプリング(標本化)するために必要な周波数です。
やや専門的になってしまいますが標本化定理というものにより、
元音の倍の周波数以上でサンプリングすることで、元音を再現できる。ということがわかっています。
したがってサンプリング周波数44.1kHzということは実際には、22.05kHzまでの高さの音を再現できる。ということになります。
ビットレートとは?
サンプリング周波数がどの高さの音まで再現することができるか?という指標だったのに対し、
ビットレートは波形の滑らかさだと思っていただければよいと思います。
デジタル波形はアナログとは違い、基本的にカクカクです。
ですがそのカクカクが細かければ細かいほど、元のアナログ波形に近い形となります。
ビットレートが高いほど、縦軸の判定がより細かくになると思っていただければよいと思います。
CDにビットレートである16ビットは、2の16乗(65536)段階で判定でき、
ハイレゾで使われる24ビットは、2の24乗段階(16777216)で判定ができるということになります。
ハイレゾ音源とは?
で、昨今流行りのハイレゾ音源ですが。
一般的なCD音源よりも、サンプリング周波数やビットレートが高い音源をさします。
つまり、48kHz/16bit、48kHz/24bit、96kHz/24bitも全てハイレゾ音源ということですね。
一般的なDVDの音質も、筆者の記憶違い出なければ48kHzだったと思うのでハイレゾですね。
ハイレゾ音源に意味はあるのか?
で、サンプリング周波数と、ビットレートという2つの指標で、
CDよりもスペックが高い、ハイレゾ音源というのは実際に意味はあるのか?
それはサンプリング周波数という意味では、あまり違いはないと思います。
というのも、そもそも人間20kHz以上の音って聞こえないんです。
おそらく小学生とかならもう少し高い音まで聞こえますが、20才を超えるとだんだんと衰え、18kHz以上の音は聞こえなくなっていくんです。
したがって、ハイレゾで96kHzを謳っていたとして、その機材が再現できるのは48kHzまで。
だけども、実際にはそんな音はリスナーは聞くことができずに無意味ということになります。
おそらくそういった音源を作る段階でエンジニアにもその音は聴こえないと思います。
スペクトラムアナライザーで見ることは可能でしょうが。
では一方、ビットレートという意味ではどうでしょうか?
前述の通り、ビットレートは波形を再現する細かさなので、これはハイレゾである24ビットになることで、大幅な改善が見込めます。
CDである16ビットでは聴こえなかったディレイやリバーブの音まで聴こえるようになると思います。
というのも。
これも前述しましたが、16ビットとは波形の大きさを表現する細かさが65536段階です。
しかしながら24ビットの場合は、16777216段階という細かさになるからです。
数値だけみても256倍、波形の再現度が上がるのです。
異次元です。
したがってビットレートが上がることは、音質の著しい向上が期待でき、
ハイレゾの能力がいかんなく発揮される。と言えると思います。
DTMerはどれを使うべきか。
DTMで作曲したり、外部スタジオでのデータのやりとりするとき。
一体どのフォーマットで行えば良いか。
おそらく業界標準は、96kHz/24bitだと思うんです。
ですが、96kHzのWAVファイルは激しくディスクを圧迫します。
しかも前述の通り、96kHzは人間に聴こえない帯域を多分に含むため、
ファイルのほとんどが無駄です。
したがって筆者的には、48kHz/24bitで運用するのがリソースと音質の兼ね合い上ベストであると思っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ハイレゾの音源に意味はあるか?
それは、
サンプリング周波数的には意味はない→人に聴こえない帯域が含まれるため
ビットレート的には音質改善が見込める→波形の再現度が上がるため
という結論でした。
今後は、おそらく48kHz/24bitが主流になってくるんじゃないかと思います。
仕組みをよく知り、ディスクを圧迫しないよう正しく運用したいですね。