洋楽Rockぽいの曲の具体的な作り方とコツ

DTM

この記事は

  • 洋楽みたいなカッコいい曲を作りたい
  • ダイアトニックコードで作ってもそれっぽくならない

方に向けて書いています。

 

 

作曲はできるようになったけど

 

突然ですが、筆者は洋楽をほとんど聴きません。

 

昔はギターの勉強のためにたくさん聴いていたんですが。

 

自分が海外進出するつもりはありませんし、大した憧れもなく

本当に好きなものを追求した結果、日本の音楽が一番好きだったんです。

 

コード進行が鮮やかで、キメが多くて、J-POPはJ-POPで世界に誇れる音楽だと個人的に思っています。

 

なので、僕が作る音楽はザ・J-POPやザ・アニソンといった曲が多いです。

 

それで今年はもう15曲くらい作ったわけですが。

このブログを読んでくださる方々の中には、もっと洋楽っぽい曲を作りたいって方もいると思います。

 

なんだけどいざ作ってみようとすると、やはりいつものJ-POPみたいな曲になってしまう。

 

今日はそういった作曲方法で悩む方のために、筆者がいっとき教わった作曲技法について説明します。

 

洋楽っぽい曲にするにはコツがある

 

 

先ほども書きましたが、J-POPやアニメソングってコード進行がとっても鮮やかなんです。

 

セカンダリードミナントや、ディミニッシュ などのダイアトニック外のコードがたくさん出てきて、

転調なんかもあったり。。

 

それに比べて、洋楽POPっていうのは

 

ずーっと同じコード進行のループ

 

であることが多いんですね。

欧米の方々は、とってもシンプルなものが好きなんです。

 

日本のようなワビサビなんてなくても、ひたすら同じコード進行でノレる方々なんです。

 

例えば、ある田舎で暮らすアメリカの少年がいたとしましょう。

 

その彼はやっとのことでフォークギターを手に入れました。

一生懸命練習して、Let It Be(Key=C)が弾けるようになったとします。

 

彼はそれに合わせて、Let It Beが歌えるようにまでなりました。

 

でも、彼はそれでは満足しませんでした。

彼はLet It Beのコードをひたすら弾いてループさせて、別のメロディーで歌うようになったのです。

 

もしかしたら洋楽POPやRockはこうして発展していったのかもしれません。

(そういえばLet It Beに調性外のB♭コードが出てくるのも、後述する進化のカケラかもしれません)

 

別のメロディーを、毎日適当につけて歌っていたら。。

 

いつのまにかそのメロディーは、Key=Cのものではなく、Key=Fや、Key=Gのメロディーになっていたのです。

 

 

軸をズラそう

 

 

つまり、洋楽は基本コードループで単調かもしれませんが、

Vserse、PreChorus、Chorus(日本でいうAメロ、Bメロ、サビ)で、

 

違う調になっていることがあるのです。

 

つまり、メロディーとハーモニーの軸が狙ってズラされていることがある。

ということです。

 

したがって、前述のようにLet It Beだったら、

C-G-Am-F-C-G-FG-CというKey=Cハーモニーに対し、

 

セクションによってKey=G(Fが#)だったり、Key=F(Bが♭)のメロディーをつけてみると洋楽感が出てきます。

同様にLet It Beのメロに対して、Key=GやFのハーモニーをつけたりすることでも洋楽感が出てきます。

 

そうやって軸をズラして作曲してみると、なんというか、トニックなんだけどトニックじゃない感が出てきたり、

独特の浮遊感が楽しめるようになります。

 

 

具体例

 

で、実はこの作曲法ってJ-POPでも行われることがあって。

最近、筆者が解析した曲ですと、アニメ「僕たちのリメイク」のOP曲である「ここから先は歌にならない/Poppin’ Party」がそうでした。

 

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この歌は、イントロを単純にかけば、

 

E-F#

 

というコード進行をします。メジャーコードが2つ続く場合は、IV-Vと捉えるのが妥当でしょう。

つまり、ハーモニーはKey=Bということになります。

 

なんですが、「ここから先のこと〜」と歌が始まると、

E-G#m-AB-C#m
E-G#add9 G#m-A-B
という進行をし始めます。
この歌い出しから、ハーモニーはKey=Eへと変わっているんですね。
それなのに、メロディーはというと。
Key=Bとなっています。
つまり。
B Major Scale
ーーーーーーーーーーー
E Major Harmony

 

 

という作りになっているんです。

ちなみにAメロに入りますと、そのズレがなくなり、ハーモニーもKey=Eに合わさってきたりします。

 

5度圏で見ますと、

 

出典:ギターを学ぶ!放課後トミータイム

 

Key=EとBは隣同士で、仲の良いグループになります。

このキーの関係性をキーエリアと呼び、隣同士はとても仲が良く相性がよい調です。

 

つまり、F#のハーモにーもつけられなくはないということになるんですね。

(実際、この曲はサビのハーモニーもメロもF#となります。)

 

洋楽POPやRockはこのキーエリアの近いもの同士で行き来するような作りとなっているのです。

 

 

で、ここで上のB Major Scaleというのをさらに細かく分類すると。

 

  • B Major Pentatonic
  • E Major Pentatonic
  • F# Major Pentatonic
  • G# minor pentatonic
  • C# minor pentatonic
  • D# minor pentatonic

 

という風に細分化することが可能になります。

Key=EやF#でも同じようにペンタで細分化して、メロディーのセクションごとに色々なものを試してみることで、洋楽に近い感じにぐっとなってくるでしょう。

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

洋楽っぽい音楽を作るにはどうしたらよいか?

それはハーモニーとメロディーで軸をズラすとよい。というお話でした。

 

実際やってみると、これまでとは全く異なるアプローチで作曲ができるかもしれません。

是非試してみてください。

 

 

くどしゅん
極論、音楽は何しようが自由だ!

 

 

 

 

 

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