この記事は
- TVアニメ「約束のネバーランド」2期のOP曲が知りたい
- 「アイデンティティ/秋山黄色」がどのように作られているか知りたい
方に向けて書いています。
※本記事は、約束のネバーランド1期の重要のネタバレを含みます。ご注意ください。
約束のネバーランド2期
2021年1月クールにてTVアニメにて「約束のネバーランド」2期が放送されました。
筆者は原作を存じ上げないのですが、原作と少し異なる展開を見せているようですね。
結末はきっと同じなのでしょうが、原作組も目が離せない内容となっているのではないでしょうか?
前クールにて、自分たちが鬼に食われるために育てられていた食用児であることを知り、脱出を測ったエマたち。
そこには鬼が支配する世界が待っていました。
果たして外に人間が住む世界はあるのか?鬼は悪なのか?
2期も引き続き、様々なことを考えさせられる内容です。
OP曲「アイデンティティ/秋山黄色」
今回主題歌を担当されているのは秋山黄色さん。
TVアニメ「けいおん!」に影響されて音楽を始めたという、新世代アーティストですね。
作詞作曲編曲に加えて、映像イラスト制作までこなす、一億人総クリエイター時代の新鋭です。
歌を聴いてみると、歌詞ののせ方が独特というか、通常だとブレスを入れたいところに歌詞を詰め込んでいる感じがしますね。
アンティシペーション多用というか。
ひとつの一節の終わりが次の一節にくっついてる感じがしますね。とても英語っぽいのせ方だと思います。
メロディー&コード分析
それではメロディーとコードを見ていきたいと思います。
イントロ
印象
「約束のネバーランド」のOPということで、最初の4小節で「荒廃した世界」、「殺伐」、「ゾンビ出てきそう」みたいな印象を持ちました。
しかしながらその後の4小節で「その中で生きる」ような人の強さみたいなものも感じました。
バイオハザードみたいな世界観に合うと思いますw
ベースは5弦かな。ダウンチューニングかもしれませんね。
楽器の他に、SEっぽい音も結構入っていて、このあたりは勉強したいなぁと感じました。
分析結果
マイナーっぽく聴こえるんですが、終わりがメジャーコードで終わっていますのでメジャーキーとして分析しました。
これもやっぱり狙っているんだと思うんですよね。
荒廃した世界の中に見える希望みたいな感じで、どこかに明るさを残すためにマイナーコードで始まりながらもメジャーコードで終わらす。
そしてメロディーというか、ギターのフレーズを少し追いかけて見た結果、
A♭メジャーペンタとFマイナーペンタT9で構成されていました。
8少節目のE♭のコードの部分をsus4としているのは、ここでギターがA♭で音を伸ばしているためです。
コードスケール上E♭のときにA♭はアボイドであるため、sus4にして音のぶつかりを回避しています。
Aメロ
印象
やはり「暗い」という印象が強いですね。
もうここは分析しなくてもわかるVIm(マイナーキーであればIm)の暗さ。
でもその中でやはり4小節ごとに明るいコードで締めています。
その部分は「生きてる」という印象を持ちました。
分析結果
やはりVImでしたね。
そして4小節ごとにA♭メジャーコードで明るく解決させています。
約束のネバーランドはテーマ自体が暗いですが、
物語はずっと暗いというよりも比較的明るいパートもたくさんあるので、
その世界にマッチさせています。
3小節目と6小節目のE♭コードはイントロ同様sus4のほうが正しいかもしれません。
歌メロでA♭(Do)が使われているためです。
ただ、アレンジを見るとここはギターはパワーコードで3度は弾いていないっぽいので普通のE♭としました。
メロディーはA♭メジャーペンタでダイナミックに動くメロデイーとなっています。
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Bメロ
印象
Bメロになると、「リズミカル」に展開し始めます。
Aメロが世界の説明だとすると、Bメロは登場人物たちの動きを説明しているような印象を持ちました。
サビに向かう後半では世界観と人物の説明が終わり、人物たちの決意や「絶望の中に見えた光明」のようなものを感じました。
分析結果
Aメロとほとんどコードがいっしょです。
同じコード進行でリズムやメロを変える手法は洋楽に近く、この曲が普通に映画に使われても違和感がないと感じさせる要因だと思います。
アニメソングは基本的に90秒(正確には89秒)に世界観を表現しきるためにコード進行が目まぐるしいものが多いですが、
この曲はシンプルなコード進行に留めて、しかしながら飽きのないようにリズムやメロで展開を作る方法で作られているということですね。
サビ
印象
サビです。
やはり約束のネバーランドの世界観に合わせて、「冷たい」印象を感じながらも、2小節ごとに「光」を感じさせます。
そしてその中で、作品のテーマでもあると思われる、「戦う」や「生きる」という言葉が聴きながら浮かびました。
分析結果
洋楽ですと、サビもAメロやBメロと同様の進行をする曲が多いのですが、これはやはりJ-POP。
すこしひねりを加えてあります。
AメロBメロと同じ進行のように見えますが、展開する間隔が倍になっているのです。
さらに、コードの切り替わりを食うことによって聴き手を飽きさせない工夫がしてあります。
サビ自体はFマイナーペンタ+T9とA♭メジャーペンタで繊細さとダイナミックさが交互に入れ替わるようなメロディーです。
そしてこの曲の一番伝えたいであろう
もう涙に意味なんかないんだよ
絶望の少し先で笑うんだよ
アイデンティティ/秋山黄色
このキラー歌詞部分をA♭メジャーペンタで紡ぐことでこのメッセージが直球で入ってくる仕掛けが施されています。
この歌詞がズドンと入ってくるのは、このメロディーによる要因でもあるでしょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
TVアニメ「約束のネバーランド」2期OP曲の分析でした。
シンプルな構成ながら、飽きさせない工夫と荒廃した世界を表現しつつも明るさを見事に両立させ、
かつ伝えたい歌詞が心を揺さぶるよう音楽的仕掛けが施されている名曲です。
あ、ちなみにMVの世界も物語になっていて、とてもおもしろいです。
音楽の力が既存の世界を破壊し、自由を獲得していく。
それはアニメやMVの中の世界だけではなく、
僕たちが生きている世界でも同じだと感じています。