この記事は
- ヨルシカの歌い方が知りたい
- どうしたらsuisのように歌えるか知りたい
方に向けて書いています。
ヨルシカ?
最近は夜系と呼ばれるユニットやバンドが人気ありますよね。
筆者は「ずっと真夜中でいいのに」を知り、そのあとにこのヨルシカというバンドを知りました。
2021年現在は、大成建設のCM曲や、FFBE幻影戦争のCMでヨルシカの曲が採用されています。
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ボーカルsuisさん
ヨルシカのボーカルはsuisさんという方です。
とても透き通った歌い方で、ヨルシカの曲を作詞作曲しているn-bunaさんの繊細な言葉に非常に合った声質だと思います。
所謂洋楽にありがちな歌唱技術を一切使わず、
けして棒読みではないという、この表現力はどこから来るのでしょう。
この歌唱方法というのは言葉が母音ベースの日本独特なものかもしれませんね。
声質は異なりますが、同じような歌い方として、茅原実里さんを思い出しました。
この歌い方を棒読みととるか、繊細に表現力ありと捉えられるか。
少し話はそれましたが、ヨルシカsuisさんの歌い方について分析してみたくなりました。
筆者は男性ではありますが、ヨルシカの曲を数曲コピーさせていただき、
suisさんの歌い方について少しまとめてみたいと思います。
カラオケなら原曲キーから4つ下げればOKです。
歌い方について
絶対に声を張り上げない
所謂Rock系とは全く異なる発声方法です。
Rockであれば、ある程度喉に筋が立つくらい力んでもいいですし、少しくらい喉仏が上がっていても問題ないと思いますが、
suisさんの歌い方で張り上げはしません。
そもそも、喉に力を入れたくなるのは、喉をうまくコントロールできないからです。
力で補おうとしてしまうんですね。僕もずっとそうでした。
なのでそのコントロールをいかに力をいれずに行うかがこの歌唱方法では重要になります。
張り上げずに喉をコントロールするには、輪状甲状筋を育ててあげる必要があります。
おすすめは、YUBAメソッドです。
チェストボイスはほとんど使わない
歌を聞いていると、基本地声と裏声の中間であるミックスボイス、ミドルボイスでの歌い方が基本です。
チェストのように胸に響くような声は基本使っていません。
思想犯という曲で、「投げるギターの折れる音」でチェストが使われていますが、
そのほかの曲では胸に響かせるような声はつかっておらず、ミドルボイスが中心です。
思想犯(2:02あたり)
ミドルボイスやミックスボイスがわからなくても、軽く口ずさむイメージで歌えば、それっぽくできると思います。
脱力によりミドル-ヘッドの移動をしやすくする
そもそも女性ボーカルですので、確実に男性よりは力はありません。
男性の場合、つい喉に力を入れてしまいがちですが、それが間違いなんですね。
おそらく自分が思っているよりもさらに脱力しないといけません。
どれくらいといわれると表現が難しいのですが、賃貸住宅の室内で歌ってもまったく苦情がこないレベルまで、脱力したほうがよいでしょう。
とにかく小さい声で安定して歌えるようにすることが、Suisさんの歌い方に近づく練習方法といえるでしょう。
脱力をして小さい声で歌うことでミドル(中間声)とファルセット(芯のない裏声)の遷移をしやすくすることが可能になります。
少しでも力が入って表声で留まろうとすると、スムーズに繋がらなくなります。
例えば、「花に亡霊」は表声と裏声ん切替えが本当に頻繁に行われます。
これを自然に行うには、とにかく脱力です。
もう忘れてしまったかな
この歌い出しの、「かな」がミドル。ほかがファルセットですね。
この遷移をひっくり返らずに外さずに歌うには力をいれていてはできません。
この切替えの換声点をなめらかにしていく練習は、以下の動画が参考になります。
かなり低い音までファルセットでいく
ヨルシカの繊細な歌詞を伝えるために、かなり低い音程までファルセットでいく場合があります。
春泥棒の後半。3:29あたり。
名残るように時間が散っていく
この一節をすべてファルセットで歌っています。
この低い音程を裏声で出すのも、やはり力んでいてはでません。息をゆっくりやさしく吐くように歌うことで、裏声をキープしてあげましょう。
(かすれててすいません。)
最高音をヘッドボイスで出すのは歌中ほぼ一度のみ
で、ヨルシカの世界観を演出しているのは個人的に、
「情景、感情/皮肉」だと思っているんですが。
この情景の部分をファルセットで歌い上げ、感情/皮肉の部分をヘッドボイス(芯のある歌声)で強く歌っている印象があります。
しかしながら、その曲のメッセージとのとれる部分なので、歌中に一度か二度登場するくらいに留めています。
盗作(3:46あたり)
ずっと足りないものがわからない
わから「な」いが最高音ですが、ファルセットで抜くことなくヘッドで力強く歌い上げています。
こういったところは少し力んで発声していいところだと個人的には思っています。
一応この一番高い部分をヘッドボイスと読んでいますが、裏声というよりは地声っぽい感覚で出していますね。
ビブラートやエッジは行わない
suisさんの歌い方は、歌い出しにエッジを使ったりしません。
エッジというのは、歌い出しが平井大さんぽく、ガラガラした声から発声する歌い方です。
洋楽では当たり前とも言えるこの歌い方はsuisさんはしません。
そして、ビブラートもほとんどかけないんですよね。
実は、本当のビブラートというのは、
まっすぐ声を出そうとすると自然とそうなってしまうというものが正しいと言われています。
つまり、人間はまっすぐ声を出すほうが難しいんです。
suisさんはそれを用いずにまっすぐに歌う。
これは歌唱的には高等技術ということになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
決して多くの時間が割けたわけではありませんが、筆者が3ヶ月間個人的にコピーをしながら、研究してみたsuisさんの歌い方でした。
ボイストレーニングは、力みとの戦いなイメージですが、
ワンオクのTakaさんや平井大さんのようないろいろな技を駆使する歌唱方法よりも、
suisさんのようなまっすぐでいてピッチが正確。全く力まない発声法をマスターしてからのほうがよいと思います。
何より、ボイトレで一番大事な力で支えないコツというのを習得するのにもってこいのシンガーといえると思います。
いつか初音ミクを卒業して、シンガーとしてやっていけるようにコピーを続けます。