この記事は
- 「サイダーのように言葉が湧き上がる」の主題歌が知りたい
- 主題歌がどのように作られているか知りたい
方に向けて書いています。
サイダーのように言葉が湧き上がる
2021年夏に公開されたオリジナルアニメ映画「サイダーのように言葉が湧き上がる」。
フライングドッグ10周年の記念作品で、
実は告知は一年前から流れていて、非常に楽しみにしていたのです。
なんですが。
新型コロナウイルスの影響で公開が延期されていました。
そうなんです。
この映画本来は、2020年に公開されるはずだったのですよね。
当初の公開予定から、1年待ってようやく公開となったのです。
というのも、劇中が夏であるために、やはり初夏や夏に公開したかったのでしょう。
2021年現在も東京には緊急事態宣言が発令されており、
映画館は1席空けでなかなか予約がとれない状況だったのですが、
先日やっと観ることができました。
内容については深く触れませんが、作詞もする側の人間からして、
17文字の言葉が非常に美しくて、けして号泣するような映画ではないのですが、
ボロボロと泣いてしまいました。
そんな感動をありがとうという気持ちを込めて、今日は主題歌を分析してみたいと思います。
主題歌=タイトル
主題歌を担当したのは、「never young beach」というバンドさん。
恥ずかしながら初めて知る方々です。
なんというか、普段アニメソングを解析していると、90秒勝負の展開の目まぐるしい曲ばかりなんですが、
このバンドの曲はとても穏やかで、やさしい気持ちになれる楽曲です。
メロディー&コード分析
Aメロ
印象
曲全体からしてそうなんですが、まず歌い出しから「なつかしさ」を感じますよね。
それに「穏やかさ」みたいなものも。
目まぐるしい展開をするアニメソングとは全く異なる曲調です。
これはコードではなく、歌い方や楽器のアレンジによるものだと思います。
どんなふうに感じたかを書き留めておくことはとても重要なんだよ。
分析結果
16ビートシャッフルものですね。
Key=Eです。
コード的にはとてもシンプルな進行をしており、いわゆるトニック、サブドミナント、ドミナントで進行していく超基本進行です。
しかしながら、その中でベースラインを変えることで変化を出しています。
「なつかしさ」や「穏やかさ」の正体は、このビートと楽器の構成によるものだと思います。
クリーンのエレキギター もカントリー超でやさしくフレージングされていますね。
この「なつかしさ」は個人的に、ユーミンの「やさしさにつつまれたなら」から来てるのかなぁと思いました。
メロディーもどメジャーペンタで構成されており、
非常にわかりやすいメロディーとなっていました。
ドミナントのBのところだけ歌メロが一瞬だけFにベンディングされます。
これはブルース由来♭Vと捉えるとよさそうですね。
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Bメロ
印象
4小節でコンパクトにまとめられています。
ここでは「楽しさ」や「弾む感じ」の印象となりました。
そして、サビに向かう最後の1小節で「いたずっ子のように笑う」ようなイメージを持ちました。
分析結果
コードはVI-I-IV-Vという、こちらも超シンプル進行です。
なんですが、Aはadd9が入っているように聞こえました。
「楽しさ」や「弾むような感じ」の正体は、八分で刻まれるギターとベースのリズムによるものでしょう。
最後の「いたずらっ子のように笑う」は、キメのフレーズによるものです。
劇中でいうとビーバーみたいな感じですね。
フレーズの音は「Sol,SolFaMiFaMiDoSol」です。
なので、F#マイナーペンタ+T9ということになります。
対して歌メロは、こちらもEメジャーペンタとして捉えることもできますが、
少し暗い印象に解決している感じなので、C#マイナーペンタとしています。
またBコードのところでやはりFにベンディングしていますね。
こういう部分、ボカロだとあまりやらないので歌い回しのアレンジとしてストックしたいと思います。
サビ
印象
サビの印象としては「つながっていく」という感じを受けました。
そして、2小節目の終わりで「明るい」印象となり、それが「続いていく」感じで4小節を締め、
それが二回構成されるというイメージでした。
分析結果
コード自体はやはりシンプルなんですが、その中でも分数にすることでイメージを展開させています。
「つながっていく」の正体は、I-II-IVという上昇していくベースラインによるものでしょう。
そして、「明るさ」はIに解決しているためですね。VImだとここが「暗い」印象になったことでしょう。
さりげなく上物のコードでV-IVという進行をしている部分もミソですね。
古典的な音楽理論では、NGとされるドミナントからサブドミナントの進行。
これをOKにしたのはブルースです。
ブルースの影響を受けているということですね。
「続いていく」の正体は、Iで解決したものが終わらずにIV-Vと再び展開していくためでしょう。
そしてメロディーはやはり、どメジャーペンタです。
素晴らしいです。
ここまでシンプルに構成された歌は久々見ました。
なんですけど、正直後世に残る歌ってこういう曲なんだと思うんですよね。
劇中歌の大貫妙子さんの曲もそう。
現在のJ-POPや、アニメソングは複雑すぎるんです。
それは、そうしないと聞いてもらえないからなんですが。
なんだけども、聴いてもらえても飽きが早い。
誰も歌えない歌は消えていくしかないんです。
そして、後に残るのがこういう誰でも歌えるわかりやすい歌なんですよね。
制作に携わる方々が10周年の記念として、この曲をセレクトしたのがなんかわかります。
きっと、「残るもの」が作りたかったんだと思います。
そのために、公開も延期して夏に合わせて、所謂大衆が見にいくであろう細田監督作品とぶつけたのだろうと。
筆者は、最後のシーンのスマイルの笑顔が強烈に脳裏に刻まれました。
このあと二人はどうなっていくのでしょうね。
この歌のように、そしてサイダーのように湧き上がるような恋をしていって欲しいと思うのでした。
心揺さぶってくれた方々に本当に感謝!
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
今年は、まだアニメ映画をさほど見ていないのですが、
強烈に印象に残る作品でした。
作詞として言葉を紡ぐ人間としても、とても勉強になる。
今後の筆者の人生で、心に残っていく作品だと思います。
公開している映画館も少ないですが、是非足を運んで観に行ってほしい作品です。
感動をありがとうございました!