この記事は
- ニーヴくんの効果が知りたい
- 購入前に使用しない場合と使用した場合の比較がしたい
方に向けて書いています。
最近のアンシミュの質は高いけど
昨今、アンプシミュレーター、プロファイラーの進化はめざましく、プロの現場でも普通に使われるようになりました。
真空管ギターアンプの特性をデジタルで極限まで再現したサウンドはもはやメンテナンス費のかかる本物を凌駕しつつあるのです。
しかしながらアンプシュミレーターを使っていて、なんか巷のCDと違うなぁとか、薄っぺらく聞こえる。
なんか薄い膜がかかったように感じることはありませんか?
AMATERAS NEVEくん
そこに目をつけたのが、Cafe au Labelさん。
プロがレコーディングをするスタジオには高級な機材がたくさんありますが。
10万円以上の高級機材にしか使われていないトランスがそのサウンドの要なのではないかと。
では、そのトランスだけをボックスに切り出して接続したら音がよくなるはず。
それで開発されたのが、NEVEくんなんです。
見た目はエフェクターそのもの。
ただ、中はトランスが入ってるだけなので、なんのツマミもありません。
文字通り通すだけの代物なのです。
トランスの仕組みやNEVEの効果についてはCafe au Labelさんのサイトに詳しく記載(販売ページも)されております。
今日は気になるその効果について、比較してみたいと思います。
音質比較
今回は、以下の機材を使って実際に音質の比較をしてみたいと思います。
Gibson Custom Shop Les Paul ’57 Reisue
CAJ Cable
Kemper Profile Amp
Antelope Audio Discrete Synergy Core 8(オーディオインターフェース)
- CAJのシールドを使ってそのまま接続
- CAJのシールド+NEVEくん+CAJシールドで接続
- S/PDIFでデジタル出力(NEVEくんを使用しない)
の3種類で比較してみました。
なお、音質は48kHz/24bitにて録音しています。
アナログ接続の場合はIF側のクロック、S/PDIFの場合のみKemperのクロックで録音しています。
クリーンサウンド
まずはクリーンサウンドです。レスポールはコイルタップしてリアのピックアップ で拾っています。
アンプはTweed系です。
- CAJのシールドを使ってそのまま接続
- CAJのシールド+NEVEくん+CAJシールドで接続
- S/PDIFでデジタル出力(NEVEくんを使用しない)
クリーンですとあまり違いがわかりませんね。
ちなみにNEVEくんを通すと、それだけで音が4dB程度大きくなります。
なので、この音源は音量を揃えています。
シールド直挿しでも、甘さがあって悪いサウンドではありません。
これがKemperのすごいところです。
NEVEくんを通すと、若干ローが抑えられ、薄い膜は取り払われたようにスッキリ聞こえます。
S/PDIFはも同様にスッキリしたサウンドですが、若干硬さを感じますね。これがデジタルでしょうか。
クランチサウンド
続いてクランチです。コイルタップはやめて、ハム状態でリアを使っています。
アンプはAC30系を利用しました。
- CAJのシールドを使ってそのまま接続
- CAJのシールド+NEVEくん+CAJシールドで接続
- S/PDIFでデジタル出力(NEVEくんを使用しない)
やはりクリーンサウンドと同じ傾向になりました。
NEVEくんを通すとスッキリしたサウンドになります。
やはりS/PDIFでは硬さがあります。ただ、悪いサウンドというわけではなく好みといえるのではないでしょうか。
リードサウンド
リードサウンドです。
アンプは、ヒュースケトナーのリードチャンネルです。
- CAJのシールドを使ってそのまま接続
- CAJのシールド+NEVEくん+CAJシールドで接続
- S/PDIFでデジタル出力(NEVEくんを使用しない)
ハイゲインですと、その音の粒立ちがNEVEくんと直挿しで違いが結構でる印象です。
最近のモダンハイゲインの音色だと、NEVEくんを通したサウンドやS/PDIFのほうが受けがよさそうです。
ただ、このサウンドの違いって聴き手はほとんどわからないですよね。
正直ミックスでどうにでもなりそうなところです。
したがって、NEVEくんを利用するのはどちらかというと弾き手のモチベーション。
弾いていて気持ちよくできるかどうか?という部分がこのアイテムの活用どころなんじゃないかと思います。
筆者的感想
クリーンサウンドやクランチサウンドについては、NEVEくんを使ったサウンドが好きでした。
S/PDIFだと硬いんですよね。
一方、ハイゲインの音色については、ある程度の硬さが欲しいときがあり、
S/PDIF接続が好みという感じです。
筆者的には録りたいサウンドにより使い分けていこうかなと思っています。
基本はNEVEくんでアナログ録音。ハイゲインバッキングはS/PDIFという感じでしょうか。
今回検証で感じたのは、アナログ直挿しとS/PDIFでかなりサウンドが異なるということ。
そしてNEVEくんを通すと、S/PDIFに近くなるもアナログ特有の柔らかさは残しつつも音が明瞭になる。という点です。
今回それぞれ録音していて、弾き手として一番気持ちいいと思ったのはやはりNEVEくんでした。
編集者としても、ミックスがやりやすいと思います。
眉唾もののアイテムではなかったという感じです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はCafe au LabelさんのアイテムAMATERAS 0001 NEVEくんの効果を比較しました。
アンシミュ派の人が今のサウンドを80点としているならば、
導入してみると加点要素があり、モチベーションアップに繋がるかもしれません。
ちなみにCafe au LabelさんはYoutubeでも有益な情報をアップしてくれていますので、是非みてみてください。