不滅のあなたへ主題歌「PINK BLOOD/宇多田ヒカル」メロディーコード分析

この記事は

  • TVアニメ「不滅のあなたへ」の主題歌が知りたい
  • 「PINK BLOOD/宇多田ヒカル」がどのように作られているか知りたい

方に向けて書いています。

 

 

TVアニメ「不滅のあなたへ」

 

20201年4月クールにて放送された、TVアニメ「不滅のあなたへ」。

 

 

この漫画がすごいで2015年にオトコ編で一躍有名になった今作。

満を持してTVアニメ化しました。

 

筆者も、王様のブランチ(だったかな?)でこの作品を知り、コミックを手に取り読んでいました。

 

神が生んだ球体が、石になりオオカミになり、そして人になっていく。

死ぬことを知らない「フシ」が様々な人達と交流し、「経験」をしていくヒューマンストーリーです。

 

 

 

主題歌「PINK BLOOD/宇多田ヒカル」

 

主題歌を担当するのは、シン・エヴァンゲリオン劇場版:||の記憶も新しい宇多田ヒカルさん。

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来たな!宇多田ヒカル!

 

と構えてしまうのは、やはり巷で流れるアニメソングとは明らかに違う作りをしているからです。

 

解析するのに、これまでのアニメソングなどを解析する目とは違う目を持たなければなりません。

そうか、これがR&Bってやつか。

 

タイトルは「PINK BLOOD」。

作詞作曲ももちろん宇多田ヒカルさんです。

 

このPINK BLOODの意味はまた改めて歌詞分析することとし、

今日は楽曲の作りについて見ていきたいと思います。

 

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メロディー&コード分析

 

初めてこの曲を聴いたときの印象は、

 

これよく歌えるな!

 

です。

R&B特有?のハネている感じ。

 

おそらく16分のシャッフルだと思うんですが、

ハーフバウンスというよりガッツリハネていて、リズムが本当に複雑なんです。

 

そうか、リズムを楽しむ音楽R&Bか。

 

ブラザー達が首を下に振ったとき(表)でノルのではなく、首を引いたとき(裏)にノルのは、

この独特のハネの感じを熟知しているからか。

 

とまあ日本人には馴染みのないリズムであるがゆえに

One Last Kissもそうですが、コードはシンプルになっています。

 

アニソンとは明らかに違いますね。

 

Theme

 

通常はイントロやAメロ、Bメロ、サビのような括りになるんですが、

それもこの曲にはそぐわないような感じです。ズラしてきている感じですよね。

 

今回は歌い出しをThemeとして、Verse、Chorusという括りで見ていきたいと思います。

 

印象

 

 

 

曲の頭から、「浮いた」ような。「オシャレ」な印象を持ちました。

5小節目からも、「不思議な感じ」「命の鼓動」のようなものを感じましたね。

 

分析結果

 

 

コードはもしかしたら正しくないかもしれませんが、

すごくざっくりみると、IV-V-VIm-IIIm(♭VI-♭VII-Im-Vm)の王道進行です。

 

ただし4和音やテンションノートを入れることで、独特の「浮いた感じ」「オシャレ」な印象となったのでしょう。

使われているエレピのサウンドもその役を買っています。

エレピは倍音が豊かであるため、テンションノートを入れやすい楽器です。

 

5小節目からはリズムやエレキギター の単音カッティングが入ってきており、

この刻みが、心臓のような生命の音に聞こえたため、「命の鼓動」という印象を持ったのだと思います。

 

後に続くVerseやChorusもずっとこのコードです。

これで曲を展開していくのは、完全に洋楽スタイルですね。

 

メロディーは、G♭ メジャーペンタで始まるものの、途中からD♭メジャーーペンタに遷移し、

キーであるE♭マイナーペンタに落ち着いていきます。

 

 

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Verse

 

印象

 

 

Verseの頭は、「時が止まる」というような印象を持ちました。

その後4小節ごとに印象が、「動き出す」「集まってくる」「完成する」というようなイメージ。

 

分析結果

 

 

コードはずっと同じです。

そしてメロはずっとE♭マイナーペンタのままです。

 

最初の4小節は、リズムが一旦消えることから「時が止まる」という印象になったんだと思います。

そこからリズムが再びなり始め、各楽器が集まっていくところから、「集まってくる」、「完成する」という印象になったのでしょう。

 

そう、この物語は死ぬことができない主人公「フシ」の物語です。

何度も体が朽ちても、再生してしまいます。

 

その朽ちた段階から、「フシ」の体が修復されていくようなイメージでVerseができているのだと解釈しました。

それと同時に、旅を続けるにつれ、多くの命を取り込んでいく「フシ」の姿も想像できます。

 

マイナーペンタの場合、多くのJ-POPはT9を入れて半音の動きで繊細さを出すのがほとんどですが、

テンションを使わず暗いのにダイナミックなメロディーとなっています。

 

 

Chorus

 

印象

 

 

Verseが長い部分、Chorusは短く構成されています。

ここでは「命の躍動」「生命力」のような印象を持ちました。

 

例の通り、ずっとコードが同じなので盛り上がりもありません。

しかしながらなんとなく、「燃え盛る炎のような厚み」を感じるのはなぜでしょうか?

 

 

 

分析結果

 

コードは同じです。

そしてメロディーもE♭マイナーペンタのままです。

 

洋楽POPなどは、コードが同じでもセクションによって使うペンタを変えることによって変化を生み出すことが多いんですが、この曲はずっと同じです。

 

だとすると、盛り上がりを演出するのは音の差し引きとなるわけです。

ThemeもVerseもディレイなどでサラウンド感はありますが、音数自体は少なく、余白をすごく残した構成となっています。

 

がしかし、Chorusではその空白を埋めるようにベースが躍動し始めます。

これが「命の躍動」「生命力」の印象の正体でしょう。

 

人は低音になるほど、感知する能力が低くなります。

例えば5.1チャンネルのサブウーファー。(下の一番右のスピーカー)

 

他のスピーカーは置く場所が決まっていますが、低音のみを担当するサブウーファーだけはどこに置いてもよいのです。

というのも、低音はどこから鳴っているか人は判断できないためです。

 

その低音が躍動することによって、静かながらも「燃え盛る炎のような厚み」を印象づけることに成功しているのです。

 

まさにフシが持つ不思議な力を、リズムとアレンジメントによって再現していることがわかります。

 

 

のおとさん
やっぱり楽曲を改めて聴いていたらもう一度観たくなっちゃいました。
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まとめ

 

いかがでしたか?

 

いやあ正直いつものアニソンと比べ、コードがずっと同じだし、

コード譜作るのは楽だった(これいつも書くの大変なのよ!)んですが。

 

静かな中に躍動を感じる。。自分でもわからない心の動きを誘うこの曲を分析するのは、

音楽理論という左脳よりも右脳を重視する必要があり大変です。

 

そもそも、右脳は言語がわかりません。

感情しかなく、それを言語化するのは後付けとなって意味を為しません。

 

このあたりをコントロールする、宇多田ヒカルさんが天才と言われる所以かもしれません。

 

 

くどしゅん
こういう音楽作るのは至難の技。このアニメに合った楽曲をしっかりと作る宇多田ヒカルさんはごいす。
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