シン・エヴァンゲリオン劇場版:||主題歌「One Last Kiss/宇多田ヒカル」メロディーコード分析

この記事は

  • シン・エヴァンゲリオン劇場版:||の主題歌が知りたい
  • 「One Last Kiss/宇多田ヒカル」がどのように作られているか知りたい

方に向けて書いています。

 

 

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

 

2021年、ついに公開された「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」。

前作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」からなんと8年が経って、かつ新型コロナウイルスの影響で公開を延期し、

やっとのこと公開されました。

 

 

その間庵野監督はジブリ作品の声優をやったり、シンゴジラを作ったり、鬱になったり。。

 

元々のテレビ版が放送されていたのが1995年なので、

多くの人がこの作品に対して何かしら人生の影響を受けてきたのではないかと思います。

 

まさにヤマト、ガンダムに続くジェネレーションコンテンツと言えるでしょう。

 

その最後がどのようなものだったか。

筆者も昨日、その結末を観に行ったのですが。

 

この記事では内容については触れずに、

主題歌について分析してみたいと思います。

 

 

主題歌「One Last Kiss/宇多田ヒカル」

 

今回も主題歌は宇多田ヒカルさんが担当しています。

劇場版の歌を全て担当しており、活動休止中もエヴァのために書き下ろしてくれたり、宇多田さん自身もエヴァを愛しているようですね。

 

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ちなみに宇多田ヒカルさんはLogic Pro Xユーザーで、オーディオインターフェースはRME Babyface Pro(現行品はRME Babyface Pro FS)、マイクは

NEUMANN TLM67を使っているようです。

 

 

楽曲も宇多田ヒカルらしい、エレクトロニカとダンス、ポップが融合した洋楽ライクな曲となっています。

筆者が普段聞いている音楽ジャンルとは明らかに違う雰囲気というか、Aメロ、Bメロ、サビという物の括りが曖昧な感じがありますよね。

 

一体どのように作られているか見てみましょう。

 

 

メロディー&コード分析

 

イントロ

 

印象

 

 

イントロの印象は「神秘的」「冷たい」という印象がありました。

その後、「陽が昇る」とい行ったイメージが湧きました。

 

 

分析結果

 

 

基本的には「神秘的」というのはシンセの音色によるものだと思います。

コードはJ-POPなどとは異なりあまり展開せずに、セカンダリードミナントもありません。

音色やメロディーで変化をつけていくような洋楽POPスタイルですね。

 

「冷たい」印象はディレイが効いたピアノの旋律によるものでしょう。

4小節目からは、EDMなどでよく行われるフィルターがだんだん広くなっていき、高域まで出てくることから「陽が昇る」というイメージとなったと思います。

 

 

 

 

Aメロ

 

印象

 

 

Aメロはやわらかい音色でコードが、硬い音色でリズムが刻まれてくるため、

歌詞のとおり美術館にいるイメージがわきました。

 

なんというかコンクリートの壁(硬さ)と、絨毯が敷かれた(軟らかさ)部屋のようなイメージです。

 

 

分析結果

 

 

ほぼイントロと同じコード進行です。

やはり、コードの変化を最小限にして、その上にのせるメロディーを変化させていくような洋楽スタイルですね。

 

J-POPのコードが展開していく感じも美しいですが、

こういったあまり変化せずに余白を楽しむ音楽というのもよいです。とくに映画のエンディングに流れるようなときには。

 

キー自体がマイナーキーですが、マイナーコードがひとつしかなく、

かつそこに乗るメロディーがメジャーペンタで構成されていて

ダイナミックに動くためそこまで暗さを感じさせません。

 

 

 

 

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Bメロ

 

印象

 

 

金物っぽい音がなくなり、硬さが取れてやわらかくなっていく印象を持ちました。

後半4小節では、「広がっていく」ような印象と、サビの直前で「ハッとする」イメージを持ちました。

 

分析結果

 

 

印象どおり、硬いリズム音源が一旦なくなり、ローパスフィルターを通したようなドラムがリズムを刻み始めるため、それがやわらかさの正体と言えるでしょう。

 

後半の「広がっていく」も同様にEDMでよく使われる、フィルターが開いて音域が広がっていくためにそのような印象となったと思われます。

 

コード進行的にも大きな動きはありません。

ただし、最後に♭VIIからのV7でドミナントモーションのような動きとなるため、

「ハッとする」ような印象を持ったのでしょう。

 

なおBメロのメロディーは、G#マイナーペンタトニックで構成されていますが、

T9を含まないため、こちらも繊細さはあまり感じられません。

 

アレンジ面では、ここでオクターブレイヤーのボーカルが入ってきます。

こういったエレクトロだけじゃなく、R&Bや、最近はRockでもよく使われるイメージですが、

 

宇多田ヒカルさんのイメージは結構強いです。

 

サビ

 

印象

 

 

さてサビです。

筆者が普段聴いているアニメソングとは違い、サビの頭でテンションを落とすようなイメージとなっています。

ということで「サビなのに盛り上がらない」というイメージを持ちました。(失礼。。)

 

このあたり実は、曲の後半にサビになるにつれて盛り上がていくような作りの音楽のため、

最初のサビはペラッペラに聞こえるんですよね。

 

ただ、Bメロの終わりでしっかりと盛り上げができているため、

「静けさの中に動きがある」というイメージを持ちました。

 

 

分析結果

 

 

サビはサビなのですが、Im7で解決せずに終わるため、浮遊感があります。

PVでは宇多田ヒカルさんが揺れるように踊るシーンがあるのですが、この浮遊感由来かなぁと勝手に解釈しました。

 

コード進行もいたってシンプル。

とはいえ、Aメロ、Bメロとも微妙に変えてくるあたりにセンスを感じますね。

 

4和音主体のコードで、ルートが異なるだけで構成音が同じでも違うコード名になるんですよね。

 

この曲のキーをメジャーにするか悩んだんですが、メロディーがG#マイナーペンタトニックで構成されているため、

G#マイナーキーとしては分析をしました。

 

ただこのあたり、洋楽は軸をズラすのが一般的なので、

もしかしたらC#m7をIm7として解釈する方法もあるかもしれません。

 

「サビなのに盛り上がらない」、「静けさの中に動きがある」と感じたサビですが、

最初のサビはわざと帯域をあまりフルに使わずに余白を残していることが、曲全体を聞くとわかります。

 

とはいえサビなので、「Oh」をオクターブレイヤーして補強しているアレンジなわけですね。

後半に入ってくるシンセやアルペジエイターで、エヴァの世界観にどんどん引き込まれていきます。

 

 

 

 

のおとさん
やっぱり楽曲を改めて聴いていたらもう一度観たくなっちゃいました。
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まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

普段分析している曲とはやはり明らかに違うジャンルの曲でしたw

 

筆者はあまり洋楽を聴かないですし、当ブログは主にアニソンにフォーカスしています。

ですが、たまにこういった曲を分析するとJ-POPにありがちなコード進行とは違い、

 

別の軸の盛り上げ方をしてきますし、

軸自体をズラしてくる(ハーモニーのキーとメロのキーが違う)ことが多く。

 

混乱もするんですが、すごい勉強になります。

 

 

今日も作曲の肥やしに。

 

 

 

 

くどしゅん
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