この記事は
- Amplitubeの新製品「X-DRIVE」の情報が知りたい
- どのような製品か知りたい
方に向けて書いています。
Amplitube X-Driveとは
2021年のIK Multimediaのハードウェア新製品として新たにリリースされたのが、AmplitubeのX-GEARシリーズです。
AmplitubeといえばDTMerにはお馴染みのアンプシミュレーターで、プラグインとして利用している方も多いです。
その音質は本物のアンプにも引けをとらず、キャビネットの設定やマイクなども細かくできる、BIASシリーズに並ぶプラグイン です。
今回はそれをハードウェアに落とし込んだものということで、9月に発売予定で早くも話題のペダルとなっています。
シリーズとして4つリリース予定で、
- X-DRIVE :ディストーションペダル
- X-TIME :ディレイペダル
- X-SPACE:リバーブペダル
- X-VIBE:モジュレーションペダル
となっています。
今日はギタリストの声ともいえるディストーションペダル「X-DRIVE」についてみてみたいと思います。
製品概要
16種類のペダルアルゴリズムを搭載
まずはどのような音が出せるかですよね。
公式サイトを確認したところ、16種類のモデリングを搭載していて、中には往年の名機をモデリングしたものもあります。
記載されたものだけでも、
- BOSS® MT-2
- Marshall® Guv’Nor
- ProCo Rat、BOSS® DS-1
- Ibanez® Tube Screamer
- MXR® Distortion+
- Roger Mayer™ Octavia
- MXR® Blue Box™ Octave Fuzz
- Arbiter® Fuzz Face®
- Electro-Harmonix® Big Muff Pi
と豊富な名機をひとつのペダルで出力することが可能になるわけですね。
- MODERN
心地よいハーモニクスが加わった真空管を通したようなサウンド。クリーミーなサチュレーションと、ウォームなローエンドが得られます。- METAL
BOSS® MT-2 をベースにしたアルゴリズム。
最も愛されているメタル系ペダルの1つにインスパイアされたアルゴリズムで、エクストリームなゲインとサスティンが特徴です。純粋なディストーション・ペダルとして、このペダルに匹敵するものはありません。パンチ、カラー、プレゼンスを備えており、完璧なハイゲイン・トーンを生み出します。- MONARCH
Marshall® Guv’Nor をベースにしたアルゴリズム。
驚異的な歪みを持つアンプで知られるメーカーが、80年代にリリースしたディストーション・ペダルをベースにしています。- CAT
ProCo® Rat™ をベースにしたアルゴリズム。
多くのギタリストに愛されているディストーション・ペダルの一つ。スムーズで軽快なクランチから、ファズのような味わいのサスティンまで、80年代初頭に発売されて以降、定番となっているペダルです。- ORANGE
BOSS® DS-1 をベースにしたアルゴリズム。
程よいクランチからクレイジーなディストーションまでをカバーする、最も汎用性の高いディストーションの一つ。クラシック・ロックからグランジまで、あらゆるスタイルのギタリストが使用しています。- YELLOW
BOSS® SD-1 をベースにしたアルゴリズム。
初期の日本製ペダルの中でも最も人気のある、象徴的なオーバードライブ・ペダルの1つ。歪みの深さに関わらず、明瞭なアタックを犠牲にすることなく、アンプを激しくプッシュします。- GREEN
Ibanez® Tube Screamer をベースにしたアルゴリズム。
多くの影響力のあるギタリストたちが使用した、クラシックなオーバードライブ/ディストーション・ペダル。素晴らしいトランジエント・レスポンスを維持したまま、中域をブーストできます。- DIODE
MXR® Distortion+ をベースにしたアルゴリズム。
浅めのオーバードライブから、深く歪ませたディストーションまで、アンプ前段のブーストに最適です。- BLUE
クリーミーなジャズ・トーンやクランチーなブルースに最適な、汎用性の高いモデルです。- BOOSTER
ソロパートで目立たせたい時など、アンプ前段のレベルをブーストし、音色に飽和感を加えます。- HI-BOOST
楽器の存在感を高めるトレブル・ブースター。全体的な飽和感を高め、ソロ・パートできらめくような高音が欲しい時に使用します。- CRUSH
サンプリング・レート、カットオフ周波数を変化させることで、一般的なオーバードライブ系エフェクターよりもアグレッシブな歪んだサウンドを作り出します。効果を深めにかけ、ローパス・フィルターと組み合わせることで、よりクリエイティブなサウンドが生まれます。- OCTOFUZZ
Roger Mayer™ Octavia をベースにしたアルゴリズム。
初期の Jimi Hendrix の “Purple Haze” や “Fire” で使用された特徴的なサウンドです。基音の1オクターブ上のノートを複製するオークターブ・ファズです。- PURPLE
MXR® Blue Box™ Octave Fuzz をベースにしたアルゴリズム。
信号を2オクターブ下に複製してブレンドし、クレイジーなファズを加えます。個性的で強力なサウンドが得られす。- FUZZFACE
Arbiter® Fuzz Face® をベースにしたアルゴリズム。
ゲルマニウム・トランジスタを使用したビンテージ・ファズです。主にリード・ギターに使用される、長年に渡り人気のクラシックなファズ・サウンドです。- BIG-FUZZ
Electro-Harmonix® Big Muff Pi をベースにしたアルゴリズム。
時代を超えて愛され続ける、ディストーションを代表するペダル。スムーズなサスティン&コンプレッションからヘビーで荒々しいディストーションまで、インディー・ロックやオルタナティブ・ロックに最適なトーンを提供します。
サウンド的に歪み系のペダルはすべて網羅されているため、これじゃあ足りない。。ということはないでしょう。
ただ、複数台を段がけするようなことはカタログ上記載がないため、不可能だと思います。
メインの歪みやブースターは別途用意する必要があるかもしれません。
PC/Macとシームレスに統合
AmpliTubeはそもそもDTM上のプラグイン として発展してきたものなので、
PC/Macとの連携はそのほかのメーカーに比べ親和性が高いです。
製品登録を行うことでAmpliTube 5 SEが使えるようになるため、
スタンドアロンアプリケーションとしてはもちろん、DAW上のプラグイン としても利用できるようになります。
また、登録をすることでバーチャル版「X-DRIVE」も使えるようになるため、
AmpliTube内でX-DRIVEを挿入することも可能になります。
仮にハードが手元になくてもバーチャル版で同等のことができるということでしょう。
USB接続でデータのやり取りやIFとしても動作
このハードをUSB接続することによりUSB接続でPC/Macに接続して、プリセットの管理をすることが可能です。
USB接続することでギターのレコーディングもできるため、別途オーディオインターフェースを手に入れる必要がありません。
周波数特性も5Hz-24kHzとなっており、人間の可聴域より高い周波数までカバーしているのでハイレゾクラスでレコーディングすることができます。
MIDIにも対応しているので、プリセット切替や内部パラメータの変更も自由自在に行うことができます。
キャビシミュ搭載
例えばギターアンプがなくて、PAシステムしかない会場だった場合。
そんなときでもX-DRIVEならばキャビネットシミュレーターを搭載しているため、PAにダイレクトに送信することが可能です。
そのサウンドは何かのプリアンプを通したわけではないので、マーシャルやフェンダーなどの色付けされたトーンではありませんが、それでもアンプを通したような自然なサウンドで出力することができます。
またその際もOUTPUT端子からは独立した信号が出力されるため、
アンプをモニター用途にして、実際のサウンドはキャビシミュを通してPAに送ったサウンドにする。みたいなことも可能です。
どのような人に最適か
ではこのペダルはどのような方にフィットするか。
歪み系がたくさん欲しい
往年の名機は欲しいけども、すべて揃えていられないし、第一持ち運びができない。
だけど、曲ごとに様々な歪みサウンドを楽しみたい。
という方に向いているでしょうね。
往年の名機のサウンドを持っておきたいという、全くペダルを持っていない初心者でも問題はないと思いますが、
そういう方ならば、普通にZOOMやMOORなどのマルチのほうがよさそうです。
あくまで、メインの歪みを持っている中級者向けと言えるでしょう。
プリセットの管理をPC /Mac上でしたい
昔はこういったプリセットを触るのに、ハード本体を触るしか方法がありませんでした。
ですがペダルサイズであるため、操作が煩雑だったり見にくかったりしたものです。
最近はUSBなどでPCに接続すれば、大画面で編集でき、プリセットもPC上で管理可能です。
そういった操作性を求める方におすすめできます。
むしろそういうのが苦手で、ハード側でしか触らないという方は、普通のコンパクトペダルのほうがよいでしょう。
オーディオインターフェースを持っていない
ギターもある程度弾けるようになったし、これからは配信だ!
とレコーディングしてみたくなることもあるでしょう。
ですが、DTMを始めるのってお金かかるんですよね。
まずPCと楽器を接続するインターフェースが絶対必要。
そんなのは持ってない!
という方であれば、このX-DRIVEがオーディオインターフェースになりますので別途購入する必要がありません。
ただ、ギターを録音する場合に限るって感じです。
歌も録音したいような場合は、ファンタム電源に対応したオーディオインターフェースと、マイクが必要になってくると思います。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
最近はX-DRIVEのようにPC/Macとシームレスに統合できるデバイスが増えてきて嬉しい限りです。
パッチやプリセット管理はもうペダルの狭い画面じゃなくてPC上でしたいです。
DTMのプラグイン を古くから作っているIK Mutimediaだからこそ作れたペダルです。
16種類の歪みを可変でき、キャビシミュも搭載で、現場でもガンガン使える耐久性の高い頼れる存在となりそうですね。
優雅な気持ちで弾けそうです。