古見さんは、コミュ症です。OP「シンデレラ/サイダーガール」メロディーコード分析

この記事は

  • TVアニメ「古見さんは、コミュ症です。」のOP曲が知りたい
  • 「シンデレラ/サイダーガール」のコードが知りたい

方に向けて書いています。

 

TVアニメ「古見さんは、コミュ症です。」

 

2021年10月クールにて放送されたTVアニメ「古見さんは、コミュ症です。」。

 

以前ドラマ化もされた人気作のようですね。

ティザーの絵を見て、ちょっと合わないかなと思ったんですが、1話の作画の美しさに圧倒され一気に好きになってしまいました。

 

とくにこの作画のところで、思わず涙が流れました。

 

背景の絵柄がレトロポップ調で、「サイダーのように言葉が湧き上がる」を思い出します。

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学園のマドンナ的存在の古見さんは、実はとんでもないコミュ症で言葉を発することができないという病を抱える中、

主人公の只野仁人が彼女に友達を作る手助けをしていくというお話です。

 

OP曲「シンデレラ/サイダーガール」

 

OP曲を担当するのは、サイダーガール。

今回初めて知りましたが、ガールだけども全員男性のようですね。

 

所謂「炭酸系」の弾けるサウンドで、こういった学園青春ものにはぴったりのバンドですね。

とにかくこのOPの楽曲や作画が素晴らしすぎて、心が揺さぶられてしまいました。

 

今日はこの素晴らしい楽曲について分析をしてみたいと思います。

 

 

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メロディー&コード分析

 

イントロ

 

印象

 

 

イントロから「ダンサブル」な印象をもちました。

 

コード進行的には王道のものですね。

もう聴いただけでわかるのですが、その中でも「とまどい」「解決」などセカンダリードミナントを使った感情表現が入っていると思います。

 

進行的には「夜に駆ける」のような進行だと思います。

 

のおとさん
なぜ印象を確認するのですか?
くどしゅん
音楽は感情がすべてだからだよ。心がどのように動いたか。
どんなふうに感じたかを書き留めておくことはとても重要なんだよ。

 

 

分析結果

 

 

Key=Dですね。

やはり王道のコード進行です。

 

ただ、ここでしっかりと捻りを入れています。

 

IV-V-IIIm-VImというものから

IV-IV/V-I/III-VImにしています。

 

IIImだと暗くなってしまうのですが、やはり青春ものということで明るくするためにI/IIIに変更しているのです。

こういった細かい部分が、爽やかさを醸し出しています。

 

「ダンサブル」の由来はベースのスラップによるものでしょう。

「とまどい」→「解決」はやはりセカンダリードミナントですね。

 

VImに解決させるために、IIImではなくIII7とすることでBmへのドミナントモーションをしています。

 

そして最後、♭VIIが出てきます。

 

というのもこの後のAメロでKey=Fに変わるんですね。

そのために、Fの5度である♭VIIを使うことでFに転調させやくしていると解釈できます。

 

上でなっているメロディーは、Dメジャーペンタトニックでダイナミックで明るいキャッチーにしています。

うん、爽やか炭酸系!

 

 

Aメロ

 

印象

 

 

Aメロは「おだやか」な印象から始まります。

ところが2小節目で、いきなり「浮遊感」→「暗さ」を感じました。

 

なんですが、4小節目からは「変わっていく」という印象にチェンジし、5小節目からは明るく「王道」な動きになっていきます。

王道なんですが、6小節目で「変化」もあり、「少し寂しい」印象から「ブレイク」するという感じになっています。

 

分析結果

 

 

AメロはKey=Fですね。

Dからすると関係調なので転調しやすい調です。

 

最初の「おだやか」はギターのアルペジオによるものでしょう。

「浮遊感」の正体はIVmですね。あんにゅいな感じを出すときによく使います。

 

「変わっていく」部分は、のちのB♭Maj7(IV)に向かうためのツーファイブです。

Vm-I7-IVという進行は本当によく使いますね。

 

メロディーはFメジャーペンタで半音の動きがなく、ダイナミックなメロディーとなっています。

ただ、F7のところだけEがE♭にベンディングされています。

 

 

Bメロ

 

印象

 

 

どこからがBメロかがちょっと迷ったんですが、一応ここからとしています。

Bメロでは「日常」の感じから、それが「変わり始める」「ドキドキ」「高鳴る」という印象となっています。

 

分析結果

 

 

「日常」はここからドラムのビートが刻まれていくためでしょうね。

イントロのコード進行を半テンさせていることからもそう感じさせたと言えるでしょう。

 

しかしそれが5小節目から変化していきます。

IVからベース音が半音ずつ上がっていく動きをしていき、最終的にVIに解決します。

 

このVIがDなので、Key=Dへの入り口としているわけですね。

「ドキドキ」「高鳴る」はドラムのアレンジによるものですね。

 

メロディーはここでDマイナーペンタトニック+T9を入れ込んで、Ti→Doの半音の動きをしています。

とくに後半4小節ではそれが顕著となり、だんだんと青春の繊細さみたいな部分を表現していると思います。

 

 

サビ

 

印象

 

 

サビはもう「ワクワク」みたいな印象と「切ない」印象が切り替わっていく感じです。

聴いただけでイントロと同じコード進行であることはわかりますね。

 

なんですが一番最後のところ、「苦しさ」を感じるんです。

ここはそれまでのこーど進行と変えてきています。

 

基本的には「楽しさ」なんですが、その中に「苦しさ」みたいなものも入れて、

最終的にそれが「青春」の甘酸っぱさや苦さみたいなところに解決していくような印象となります。

 

う、うまいなー。

 

 

分析結果

 

 

基本的にコードはやはりイントロと同じです。

ですが、「苦しさ」の正体がFdim7でした。

 

Bmをずっと続けるのではなく、ここでEmに向かうパッシングディミニッシュ でFdim7を使うことで、「苦しさ」を表現しているんですね。

ここがこの曲の妙かなと。

 

メロディーで、サビの歌い出しがどメジャー、MiReDoで始まるんですけど。

2小節目でやはりTiDoの動きをして繊細さをしっかり出しています。

 

そして3、4小節目はEマイナーペンタ+T9にして、暗さを演出。

しかし7、8小節ではFメジャーペンタにすることで明るく解決させてます。

 

じゃあ最後の15、16小節目も明るく解決するのかと思いきや、

再びEマイナーペンタ+T9で繊細な動きとなって解決するんですね。

 

そうか、これが「炭酸系」か。

 

歌うときは、コードがF#のときはDがD♭にベンディングされるので注意しましょう。

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

サイダーガールという名前のとおり、爽快な曲です。

学園もののアニメに本当にぴったりですね。

 

こういうのをさらっと作れる人がやっぱりメジャーデビューとかしていくんだろうなぁ。

今日も作曲の肥しにしていきたいと思います。

 

 

くどしゅん
まあ僕もコミュ症ですよ。只野くん僕と友達になってください。

 

 

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