この記事は
- DTM初心者
- コンプレッサーの仕組みが知りたい
- 正しい使い方が知りたい
という方に向けて書いています。
コンプレッサーとは?
DTMにおけるコンプレッサーとは、文字通り音を圧縮するエフェクトです。
大きな音を下げ、逆に小さな音を大きくしたりして、トラックの音量を均一にする効果があります。
各社から様々なプラグインがリリースされていますが、多くは実機を再現したものになります。
Bomb Factory BF76 (UREI 1176LN)
で、DTMerの頭を悩ますのが、使い方と効果の面。
使ってみてもいまいち効果がわからない。ツマミを回しても大した違いがわからないのです。
でも、ミキシングではこのエフェクトを使いこなすことがCDクオリティーに仕上げる必須条件あることは間違いないのです。
今日はコンプレッサーについて勉強していきましょう。
コンプレッサーがなぜ必要か?
元々、人間の聴覚(というか脳)には自然にコンプがかけられています。
というのも、あなたはたくさんの人が雑談している中でも自分に必要な事柄だけを注意(大きく)して、聞き取ったりできますよね。
こういったことをカクテルパーティー効果というのですが、あいにく機械にはそれができません。
小さな音は小さく、大きな音は大きくしか再現できないのです。
例えばVoの場合(ものすごく極端な説明ですが)
- Aメロは穏やかに
- Bメロにかけてだんだんと大きくして
- サビで大きく
というような音量差が少なからず発生します。
録音レベルの上限は決まって0dBですが、仮にサビの音量がそれに近かったとして、
Aメロの音量が極端に小さかった場合、伴奏が大きくVoが小さいというような問題が発生してきます。
そんなとき、コンプレッサーにより音量差を整えてあげることで、CDのような音圧を再現できますし、ライブでもPAさんが聞きやすく調整してくれているのです。
また、波形というのは山です。
ドラムなどのアタックのみの楽器の場合、山の天辺をカットして、音量を整えると波形の横幅が増加し、結果的に余韻が出てくるので、
- 音が前に出る
- 実際に聴いた音に近づける(EQ用途のコンプ)
という使い方もできます。
コンプレッサーの使い方
コンプレッサーには後述する種類がいくつかありますが、使い方はほぼ同じです。
録音された音の場合はトラックの最初の段に挿入します。
インストゥルメンタルトラックの場合は、楽器の音が確定したらその後段に入れます。(もしくは一度オーディオ化して取り込み、最初の段にコンプを挿入)
ミックス工程においてすべてのトラックに挿入し、バス・トラックにもさらにかけます。
Vocalトラックの場合、段掛けといって複数台入れることもあります。
コンプレッサーを使わないトラックはほぼないと見て良いです。
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コンプレッサーの各種ツマミ
各種ツマミをみていきましょう。
スレッショルド
圧縮がかかり始めるしきい値です。この値より大きい波形が圧縮され始めます。
0の場合は全くエフェクトがかからないということです。
入力元の波形によって適正値はマチマチなので、0dBから下げていって、メーターが動き始めたら効き始めたということになります。
アタック
コンプレッサーがかかり始めるまでの速度です。
波形がスレッショルドをオーバーしてから、どれくらいの時間で圧縮するかを決めます。
- 値が小さい(速い)= 抑揚のない均一さが出る
- 値が大きい(遅い)= ダイナミクスが出る
アタックの設定が楽器の特性をもろに出すので、腕の見せどころとなります。
よく効果がわからないときは、スレッショルドを極端に下げたり、レシオを極端に上げることで効果を確認するとよいです。
リリース
波形がスレッショルド以下になった後にどれくらいで圧縮を維持するかを決めます。
この値を設定することで、圧縮解除によって音が不自然になるのを防ぐことができます。
アタックと違い、
- 値が小さい(短い)= ダイナミクスが出る
- 値が大きい(長い)= 均一な音
となります。
最近はAUTO(赤四角右)といって、自動でリリースタイムを定めてくれるものもあります。
レシオ
これは圧縮率になります。
波形がしきい値をオーバーし、圧縮する際、どれくらい圧縮するかを決めます。
2:1の場合はオーバーした音量の半分、3:1の場合はオーバーした音量の1/3のとなります。
波形全体の圧縮ではなく、あくまでオーバーした分の圧縮率となります。
インプット/アウトプット ゲイン
コンプレッサーの中には、前述の「スレッショルド」がツマミにないものがあります。
つまり、スレッショルドは固定ということです。
その場合、インプットする音量をコントロールして、しきい値を決めます。
最終的にアウトプットで音量を適正値にしてアウトすることでスレッショルドなくして、コンプとして機能するこということです。
コンプレッサーの種類
コンプレッサーもDTMのようなデジタル化、仮想化される前は、アナログの機械でした。
それにより特性があります。
FET(トランジスタ式)
UREI/ UA 1176LNを代表するFET系は、とにかくアタックが速いことが特徴です。
したがってドラムやパーカッションに用いることが多いですが、Voにも使えます。
椎名林檎の声はこれを段掛けして潰しているとエンジニアの方に聞いたことがあります。
スレッショルドがないため、INPUTでかかり具合を調整し、OUTPUTで音量を決めます。
ちなみにこの1176をシミュレートしたものはアタックとリリースの値が逆です。
- 右に回すと速い
- 左に回すと遅い
という特徴があるので注意しましょう。
VCA(電圧式)
こちらはFETよりもアタックの速度は劣りますが、それでも速いほうです。
マスターやバス・トラックに使って自然に余韻を持ち上がらせるのに使います。
dbx 160やSSL G seriesが有名です。
Tube系(真空管式)
真空管の場合は、サチュレーション効果などで積極的に音を変えたい場合に使います。
倍音が付加されるので、
- 歪む
- ハリが出る
- でもやわらか
という特徴があります。
Fairchild 660/670が有名です。
Opt(光学式)
光学式はアタックが遅いのが特徴です。
アタックが遅いため、ドラムには不向き。Vocalに使うと◎
ナチュラルにかかるのが特徴です。
Teletronix LA-2AやLA-3Aが有名です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
DTMミキシングでの要となるコンプレッサーのお話でした。
各種類については、さらに深堀りしてみたいと思いますが、それはまた別の機会に。