【完全版】ドラムをミックスする方法と全手順

DTM

この記事は

  • ドラムをミックスする方法が知りたい
  • ドラムのコンプとEQの設定を知りたい
  • 迫力のあるドラムミックスに仕上げたい

方に向けて書いています。

 


 

DTMで最初に行うリズムのミックス。

様々な打楽器のひとつひとつを丁寧に処理していくことでCDのような質の高いミックスに仕上げることができるのですが、

初心者は何からやればいいのかわからずミックス沼にハマっていってしまいます。

 

そこで今回はドラムのミックス方法について、全手順を公開したいと思います。

Logic pro Xの標準音源を使用した上でパラメータなどもすべて公開しますので、皆様のDTMミックスにお役立てください。

 

 

今回は前述のとおりLogicの音源を使用していますが、基本的に生のドラムのミックスでも全く同じ手順で、よいミックスに仕上げられると思います。

 

何もしていない状態

 

この状態のものが、この記事に沿ってミックスしていただくとこのような状態となります↓

 

ミックスされた状態

 

↓↓↓この記事のノウハウを使えばこういった質の高い楽曲も作ることが可能です。↓↓↓

 

ドラムミックス注意点

まずは、各太鼓や金物について下ごしらえを施していきます。

この下ごしらえがミックスで一番大事な工程だと思っていただければと思います。

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下ごしらえ=EQとコンプなわけですが、この2つのエフェクトをどれだけうまく使いこなせるかが重要になります。

 

この2つがDTMerを悩ませる、効果のわかりづらいエフェクトなのですが、仕組みを理解し&適切に設定できれば、それらをミックスしたときに心地よいサウンドになるはずです。

では、ドラムの各太鼓や金物に下ごしらえをする上でどのようなことを注意すればよいかを説明します。

 

 

EQが先

EQは音の帯域をコントロールするもの。コンプレッサーは音量と余韻を制御するものです。

 

ミックスにおいてEQというのは主に、「カットする方向で使う」のが大原則となります。なので、不要な成分を削ぎ落としたオイシイ成分のみにコンプをかけたほうが、コンプがコンプとして正しく機能します。

 

EQ-コンプレッサーの順にエフェクトをインサートするようにしましょう。

 

 

コンプレッサーは速いものを選ぶ

コンプレッサーにはいくつかの方式があります。

 

打楽器は音の立ち上がりがとても速いので、コンプレッサーもそれに負けない速いものを選ぶのが望ましいです。
FETかVCA式のコンプレッサーを使うようにしましょう。

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位相に注意する

DTMの場合は問題ないと思いますが、生ドラムをミックスする際に、バスドラムやスネアの位相に注意しましょう。

 

これらは太鼓の表と裏の両方からマイク録りする場合が多く、単純に音を重ねると打ち消し合ってしまうことがあります。
(同じ波形を逆転してぶつけると音は消える。ノイズキャンセルはこれを応用している)

 

波形をよく確認し、逆になっている場合はインバートしてミックスするようにしましょう。

 

 

以上これらの点に注意をし、下ごしらえをしていきます。

 

 

 

EQとコンプで下ごしらえ

今回はLogic Pro Xの標準ドラム音源でプリセットは「East Bay+」を使用しました。

バスドラム(位相注意)

EQ

バスドラムは音楽の土台となる低音部分を担当します。

スペクトラムアナライザーでもピークが50Hzあたりであることがわかります。

 

しかし、それ以下はほとんど人間には聞こえません。

クラブのような大きな箱にあるスピーカーであれば聞き取れることもありますが、こういった生ドラムではローカットする場合が多いです。

今回は38.8Hz以下でローカットしました。

 

キックの外側のEQも同様のセッティングとしています。

 

 

Comp

キックのコンプは深めにかけます。

低音を担当する楽器ほど、コンプは深めにかけるとおぼえておけばよいでしょう。

 

RATIOは6〜8:1ほど。-5dBくらい針が触れるくらいにスレッショルドを調整します。

AttackやReleaseは図のようなセッティングとなっています。

 

コンプのまたややこしいところなのですが、Attackの値は速くすればするほど音が平らになる。

Releaseの値はその逆で速くすればするほどダイナミクスが出る。とおぼえておきましょう。

 

キックの内側も外側も同じようなセッティングにして、2つまとめて音を鳴らして聴いてみます。

エフェクトをオン、オフしたときに、オンのときのほうが締まりがあるサウンドになればOKです。

 

下ごしらえ前

下ごしらえ後

 

 

スネア(位相注意)

EQ

スネアのEQはほぼローカットするくらいです。

意外と低域まで出ていて、これが残っていると後々ミックスした際に干渉したり、音が飽和して大きな音量にできなくなったりするので、カットしてしまいます。

 

今回は124Hz以下をカットしました。

またスネアの根音である200Hzあたりを少しだけブーストしています。

スネアのボトム側も同様です。

 

Comp

スネアのコンプはRATIO:4:1程度でかけます。

こちらも-5dB程度針が触れる程度にスレッショルドを調整します。

 

Compの右側にあるDISTORTIONという部分を「Soft」にして倍音を付加することで音が前に出るようにしました。

 

下ごしらえ前

下ごしらえ後

 

ハイハット

EQ

ハイハットのEQもローカットしています。ほぼ成分的に低音はないのですが年のために行っています。

それとハイハットの中域(444Hz)は歌などと帯域がかぶるために少しカットしています。

 

きらびやかに仕上げたいので4kHz以上をブーストしています。

 

Comp

 

きまぐれで別のFETタイプにしてみました。

スネアと同じくらいのRATIOに設定しています。効きも-5dBと他と同様ですが、Attackを遅めにしてダイナミクス調整をしています。

Releaseも遅くすることにより、次のアタックに向けて緩やかに戻るように設定しました。

 

下ごしらえ前

下ごしらえ後

 

 

 

タム

EQ

ローカットするのみです。

タムの種類により少しだけ切る成分の調整をしています。

 

Comp

Attackは強調したいのでゆっくりめ、でも余韻は残したくないのでReleaseは速めにしています。

RATIO自体はナチュラルな3:1程度。しかし-6dB程度触れるようスレッショルドは調整しています。

 

 

下ごしらえ前

下ごしらえ後

 

 

 

オーバーヘッド

EQ

オーバーヘッドは主にシンバルの金物成分を抽出したいので、ローカットは高めで127Hzとしました。

高域成分を軽くブーストしています。

 

Comp

FETよりも若干遅いVCAコンプを使ってみました。

オーバーヘッドはナチュラルなコンプ感を出すために、弱めにかけています。

-3dB針が触れる程度、RATIOも3.5:1としています。

 

ただ、倍音を付加してきらびやかにするためにDISTORTIONを「Soft」にしています。

 

下ごしらえ前

下ごしらえ後

 

のおとさん
ところで曲全体のミキシングがうまくできません。どうやってもCDみたいな音にならなくて。。
くどしゅん

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のおとさん
どうしてこんなに安いんですか?
くどしゅん
筆者自身がひとりで作ったメソッドで、サポート的な対応ができないからだよ。
筆者も音楽を作り続けないといけないから。
そのために全パラメータを公開したプロジェクトファイルが付属しているから、誰でも再現できるはずだよ!
是非やってみてね!

タムの余韻の処理について

歌モノなどでタムの余韻が残ってしまい、歌が聞こえづらくなってしまうことがよくあります。

もしそのような場合は、ゲートで余韻をカットしてしまうことで回避できます。

 

Logicの場合はDynamics-Noise Gateで代用できます。

 

曲のテンポにより具体的数値は変わります。

タムの音があるdBになると一気に音が消えるので違和感を感じるかもしれませんが、リバーブやディレイを入れるとそれほど違和感はなくなります。

 

ゲートを入れる前

ゲート挿入

 

 

 

 

各トラックのパンとボリューム設定

すべての下ごしらえが終わったら、各トラックのパンとボリュームを設定して鳴らしてみましょう。

 

 

ドラムのRevとDelayについて

ドラムのリバーブとディレイは、他のトラックでも使うものをバスで送ってそのまま流用します。

立体的なミックスに仕上げるために3段階のリバーブとディレイを使うとよいです。

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Rev、Delayで立体感を出す

 

 

トータルコンプで整える

全体のまとまりを出すために、ドラム全体にトータルコンプを挿入します。

まとまりのためにやるので、エフェクト効果は弱めに設定します。

 

トータルコンプを挿入

 

 

NYバスコンプで迫力を調整

これで一通りドラムのミックスができたわけですが、なんとなく迫力が足りないですよね。

ドラムというのは打楽器であるため単体でコンプレッサーを使ったとしても余韻が出づらいものなのです。

 

しかしながらNYコンプレッションを利用することで余韻の残る迫力のあるドラムサウンドにすることができます。

フェーダーを無理に上げる必要もないので、この方法は覚えておいたほうがよいです。

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NYコンプレッション

 

 

完成

これでドラム自体のミックスは完了です。

他のトラックも、EQとコンプで下ごしらえをしてパンとフェーダーで調整すれば、もう聴けるミックスになっているはずです。

 

 

ベースをサイドチェインするとさらに際立つドラム

 

今回はドラムだけをミックスする手順を公開しましたが、

実はキックとベースをうまく混ぜるために、サイドチェインという技があります。

 

これを行うと、バスドラムがより締まり、まるでキックのアタックによりベースが鳴るような一体感が生まれます。

ライブハウスのPAも行っている技で、ミックスには必須のスキルとなりますので、こちらも参考になさってください。

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なお、音楽全体のミックス方法についてはRMSメソッドにて解説しております。

CD音質に迫りたい場合、ミックスは沼にハマってしまいますが、RMSメソッドならば、Logicの使い方がわかれば誰でも再現できるメソッドとなっておりますので、これを機会にトライしてみるとよいでしょう。

 

 

のおとさん
くどしゅんさん、初音ミクのようなボカロでもCDみたいに仕上げられますか?
くどしゅん

もちろん!ボーカロイド音源だってこのノウハウを使えば、
CDみたいなリアルな音に仕上げることができるよ。
RMSメソッドも勉強すればこんなふうに質の高い楽曲が一人で作れるようになるよ。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

効果がわかりやすいものから、コンプのようなわかりづらいものまで一通り、ドラムのミックスの手順をやってみました。

各トラックの下ごしらえをしっかりすることが何より重要になります。

 

コンプレッサーの効きを判断するのは、音楽を聴くのとはまた別のベクトルの聴き方をする必要があります。

最初は大変ですが、圧縮感を感じ取るように日々訓練していきましょう。

 

 

くどしゅん
少しスネアがのっぺりしたのでスネアのアタックはもうちょい遅くてもよいかも
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