2022年最新!ボカロの始め方

DTM

この記事は

  • これからボーカロイドを始めたい
  • 何を買えばいいかわからない

方に向けて書いています。

 

 

なお、著者も2021年から参入し、現在の最新情報をまとめた記事となります。誤りがあればご指摘ください。

※初音ミクNTのレビュー記事についてはこちら

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なお、筆者はボカロとして現在も活動中です。30秒でも視聴いただけると嬉しいです!

 

 

ボーカロイドって何?

ボーカロイド(VOCALOID)とは、現在では主に2つの意味で用いられています。

 

  1. ヤマハが開発した音声合成技術。またはその製品の総称
  2. 上記応用製品や音声合成ソフトで歌うキャラクター群のこと

wikipediaより

 

コンピュータ上で音声を合成し、歌詞を当てはめて仮想的なキャラクターに歌わせることができる技術で、

ボカロと略されることが多く、「ボカロ」自体はヤマハの商標登録ですが、

 

一般的には2のほうを指すことが多いように思います。

 

一番有名なのが「初音ミク」ですね。

BUMP OF CHICKENなど様々なアーティストとコラボしたり、ニコニコ動画では「feat. 初音ミク」という動画が星の数ほど存在します。

 

また、そういった初音ミクのような仮想的なキャラクターを使い、作詞作曲を行って作品を作り上げる人は「ボカロP」(Pはプロデュース)と呼ばれ、

 

プロ、アマチュア問わず自分の作品を発表できる独自の文化が作り上げられています。

 

昨今はオールターゲットになった米津玄師さんもボカロP出身で、

最近は大成建設のCMの曲で多くの人に知れ渡ったヨルシカのn-bunaさんもボカロP出身です。

 

 

最近は仮歌にも使われるボカロ

最近はこのボカロが、実際のバンドの仮歌や、コンペの仮歌にも使われているようです。

 

先日YOASOBIの楽曲の仮歌がボカロで作られている様子がTVで放映されていました。

 

  • リーディングシートをいちいち書いたり
  • 歌詞ののせ方を説明する必要もない
  • キー変更が発生してもすぐ対応できる

 

など様々な利点があるため、仮歌にボカロを使うというのは作業効率がよいのでしょう。

 

 

何が必要?

ボカロをこれから始める場合、何を揃えれば始められるか?

最近はiphoneやipadでも作ることは可能ですが、ここではPCやMac上で行う方法で考えてみます。

 

ここでは簡単に記載しますが、より多くのバリエーションを知りたい方は、

アンメルツPさんの書籍を読むことをオススメします。(私も読ませていただきました。)

 

ボカロを始める場合に必要となるのは、主に以下の4つとなります。

 

それぞれ見てみましょう。

 

 

PC/Mac

まずパソコンです。

ある程度スペックが高いものがよいのですが、CPUがcore i5 とか、core i7であれば問題ありません。

PC/Mac上で演算したりサンプリングされた音をたくさん流すため、メモリは多く積んでいたほうがよいです。

後から増設できるものであれば8GBでも問題ありませんが、固定になってしまうのであればもう少し増設しておきたいところです。

 

M1チップを搭載したMacは、これから音楽制作を始めるならば問題ないと思います。
構造上、M1チップを搭載したMacはこれまでのように大量にメモリを積む必要もないと言われています。

 

なお、ディスクはHDDでも全く問題ありませんが、SSDであればアクセス速度が速いため、より快適に作業できます。

予算によりどちらにするか決めましょう。

上級手段になりますが、OS領域はHDDで、ソフトウェア音源はSSDから読む。という方法もあります。

 

中古のMacであれば、5年前くらいのモデルであれば快適に作業できるでしょう。

ただし、無印のmacbookやAirではスペックが低いので、macbook proやimacにするのがオススメです。

 

 

 

DAW

デジタル・オーディオ・ワークステーションの略で、音楽の作曲、録音、編集などの一連の作業ができるソフトウェアをさします。

 

様々なソフトが存在しますが、初心者であれば下記がオススメです。

※後述するボイスライブラリを購入することでDAWが付属するものもあります。

 

Cakewalk by Bandlab(Windows)

そのむかしSONARと呼ばれていた有料DAWですが、現在は無料で使うことができます。

利用可能なサードパーティ製エフェクトやインストゥルメントなどのプラグイン規格はVSTになります。

ダウンロードはこちらから。

 

Studio One(Windows/Mac)

Windowsで最近ポピュラーになりつつあるDAWです。

エディションが複数存在しますが、Artistがオススメです。ただし、ボイスライブラリを購入すると付属する場合があります。

 

利用可能なサードパーティ製エフェクトやインストゥルメントなどのプラグイン規格はVSTになります。

 

 

PRESONUS STUDIO ONE 5 ARTIST
created by Rinker

 

 

Cubase(Windows/Mac)

MIDIに強く、ユーザーの多いDAWです。プロも多数使っています。WindowsとMacに両対応しています。

VOCALOID4時代は、「VOCALOID Editor 4 for Cubase」通称”ボカキュー”と呼ばれる専用プラグインがあったようですが、VOCALOID5ではないようです。

 

利用可能なサードパーティ製エフェクトやインストゥルメントなどのプラグイン規格はVSTになります。

 

 

 

Garageband(Mac)

MacOSに標準で付属するDAWです。

他のDAWに比べて機能が劣りますが、無料で使えてカンタンなので初心者にオススメです。

物足りなくなったらば、次項のLogicを利用するとよいでしょう。

 

利用可能なサードパーティ製エフェクトやインストゥルメントなどのプラグイン規格はAU(Audio Units)になります。

 

 

Logic Pro X(Mac)

 

以前はEmagicという会社の製品でしたがAppleに買収され、現在はApple製品となっています。

MacユーザーであればLogicをオススメします。一通りのバーチャルインストゥルメンタルやエフェクトはもちろん揃っていますし、今後のApple Siliconへの対応も自社製品であるためスムーズであるためです。

宇多田ヒカルさんも使っていることで有名です。

 

利用可能なサードパーティ製エフェクトやインストゥルメントなどのプラグイン規格はAU(Audio Units)になります。

 

 

 

まとめると。。。

手持ちのPCがWindowsなら → Cakewalk、Studio One、Cubaseがおすすめ
手持ちのPCがMacなら   → Logic Pro 一択(OSネイティブで安定しているため)

という感じでしょうか。
完全にプロを目指している方で、Protoolsを使っている方もいると思いますが、こちらはサブスクリプション契約ソフトであることと、
AAXというボカロには対応していないプラグイン規格であるためにオススメできません。

 

 

ボーカルエディター

続いてボーカロイドを編集するソフトです。

DAW上のサブソフト(VSTやAUなどのプラグイン)として起動したり、単体で起動するものもあります。

 

2022年現在では、VOCALOID5、PiaproStudioNT、Syncesizer V、Cevio AI、CeVio Proなど、乱立している状態となります。

ボイスライブラリでどのキャラクターを歌わせたいかによってソフトが変わってきますので詳細は後述します。

 

 

ボイスライブラリ

初音ミクやその他のキャラクターの声のライブラリです。

ボイスエディターに読み込むことで、キャラクターの声で歌わせることが可能となります。

スターターとして、ボーカルエディターとボイスライブラリがセットになっているものが多いですね。

 

様々なキャラクターの声があり、中にはSEKAI NO OWARIのFukaseさんや、Gacktさんの声を再現したものや、声優さんの声を再現したものものまで多数存在します。

 

どれを選ぶかは好みなのですが、2020年以降、ボーカルエディターによっては使えないボイスライブラリもあり、注意が必要です。

こちらも詳細は後述します。

 

 

くどしゅん
PCやMacがあって、DAWがあって、その上でボカロのソフト(エディターとライブラリ)が必要になるということですね。
DAWはひとまず無料のものか、ボイスライブラリに付属するものを使えばよさげ。

 

 

これまでのボカロ事情

 

というわけで昨年、筆者は度重なる緊急事態宣言による自粛の影響でボカロを始めたわけなのですが。

2021年では以下のような問題がありました。

 

VOCALOID5の評判があまりよくない

 

現在リリースされているVOCALOIDは「5」というバージョンです。

 

このバージョンでの操作性が以前のバージョンよりも使いづらいというレビューが多く、また削減されたしまった機能があることを知りました。

 

これから始める分にはまったく問題ないことですが、後述する初音ミクNTのこともあり、導入するか非常に迷うポイントとなりました。

 

ただ、VOCALOID5であってもVOCALOID3向けにリリースされた過去のボイスライブラリまで使用することが可能であるため、いろいろなボイスライブラリを使いたい人にはオススメです。

 

 

 

初音ミクNTが2020年11月リリース

 

じゃあVOCALOID5買えばいろいろできるなと思った矢先、「初音ミクNT」なるものを見つけてしまいました。

 

11月に正式リリースされる予定の最新版の初音ミクです。

なんですが、これVOCALOID5では使えないのです。

 

なんでもクリプトン社が独自に開発したPiapro Studio NT上で動く、ボカロ(ヤマハライセンスでないので正式にいうとボカロではない)なんだそうです。

 

NTはニュータイプということらしいです。

Piapro StudioもNTになるので、これまでのボイスライブラリも使えないと思われます。

 

手の混んだ調声(人間が歌っているように調整すること)をせずとも自然に歌い上げることが可能で、かつボカロPがほしかった機能が実装されており、VOCALOID5より使い勝手がよいというレビューもあります。

 

 

 

2022年のボカロ事情

 

では、2022年の場合はどうでしょう。

改めて2022年最新のボカロ事情を調査しました。

 

ボーカルエディターの乱立

 

昨年まではオススメできるボーカルエディターは、正直VOCALOID5とPiaproStudioくらいだったんですが。

あれからボカロ界も進化をしていて、ボーカルエディターが乱立状態になります。

 

筆者がざっと調べただけで以下のようなものがありそうです。

 

  • VOCALOID5(Win/Mac)
  • PiaproStudioNT(Win/Mac)
  • Synthesizer V(Win/Mac)
  • Cevio AI(Win)
  • CeVio Pro VoiSona(Win/Mac)(!!NEW!! 2022年6月)

 

VOCALOID5

この中でVOCALOID5であれば初音ミクV4Xまでのボイスライブラリで歌わせることも可能です。

したがって一番多くのボイスライブラリに対応したエディターと言えるでしょう。

 

Piapro Studio NT

PiaproStuidioNTは、2022年現在も初音ミクNT専用のエディタです。(初音ミクNTボイスライブラリも付属)

その他のボイスライブラリに一切対応していません。正直ちょっと対応が遅いって感じがしますね。

 

 

ただ、調声は楽ですし、ベタ打ちでもかなりな表現力です。

私のような初心者でも以下のような音源を作ることができていますので、初音ミクの声と冠が欲しい(「初音ミク」名義だと一定層が聴いてくれる)場合には全然アリ!です。

 

 

 

Synthesizer V

Synthesizer VはAI技術を用いたソフトでアップデートも頻繁な中国のメーカーのボーカルエディターです。

ボイスライブラリも豊富で、日本だと弦巻マキはSynthesizer Vで歌わせることが可能です。

 

質も高く、Win/Mac両対応しており、今後一番汎用性が高くなるのでは?と思っているエディターです。

 

CeVio AI

Cevio AIはAI技術を用いており、従来のボーカロイドよりもより人間的な歌い方に近く歌わせることができるソフトです。

最近ですと可不がそうですね。実際には可不はCevio AIによって歌わせた花譜のことを指すようです。

 

筆者もこちらやってみたいなと思ったんですが、Cevio AIはWindowsのみ対応です。

 

NEW!! CeVio Pro(仮) VoiSona

 

2022年に新たにリリースされた、新生のボーカルエディタです。

当初α版としてリリースされたCeVioPro(仮)がβ版となり、VoiSonaという正式名となりました。

 

β版であるために、現在は無料でエディタとボイスライブラリ「知声」を使うことが可能です。

まだバグがある状態ですが、Win/Mac両方で使えるので試してみるのもよいでしょう。

 

2022年4月更新!!
CeVioPro(仮)VoiSonaのLogicでの使い心地をレビューしてみました。

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筆者がLogic上でCeVioPro(仮)VoiSonaをプラグインで動作させて作った曲はこちら

 

 

 

対応プラグイン問題

 

で、最後に気を付けてほしい点がありまして。

前述したDAWには対応しているサードパーティー製のエフェクトやインストゥルメントのプラグイン規格が決まっています。

 

一覧にすると以下のようになります。

 

  • VOCALOID5(VST/AU)
  • PiaproStudioNT(VST/AU)
  • Synthesizer V(VST/AU)
  • CeVio AI(スタンドアロンのみ)
  • CeVio Pro(仮) VoiSona(VST)

 

そう、Cevio AIはスタンドアロンのみ対応なんですよね。

これはどういうことかというと、DAWで作曲を行いながら調声することができないということですね。

 

調声するためにはDAWから伴奏を書き出して、別途ボーカルエディターを起動する必要があります。

これが面倒でなければ問題ありませんが、実際やってみると第二稿とか三稿とか直したいときにやっぱりプラグインのほうが便利だったりします。

 

そうすると、2022年的にはSynthesizer Vが勝利って感じでしょうか?

とくに初音ミクに拘りがなければ。

 

なお、CeVio Pro(仮) VoiSonaはVST規格の対応となっていますが、

AUプラグインとして動作させることは可能で、Logic上での動作を確認したユーザーもいるようです。

 

 

のおとさん
ところで曲全体のミキシングがうまくできません。どうやってもCDみたいな音にならなくて。。
くどしゅん

わかる!「歌ってみた」や「弾いてみた」動画や、DTMで作曲したときにミックスがうまくいかなくて沼にハマるよね。そんなときはRMSメソッドで巷のCDみたいなミックスに仕上げる技術を学べるよ!

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のおとさん
どうしてこんなに安いんですか?
くどしゅん
筆者自身がひとりで作ったメソッドで、サポート的な対応ができないからだよ。
筆者も音楽を作り続けないといけないから。
そのために全パラメータを公開したプロジェクトファイルが付属しているから、誰でも再現できるはずだよ!
是非やってみてね!

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

2022年の場合、Win/MacともにSynthesizer Vが一番よさそうに思います。

ボイスライブラリもついなちゃん、弦巻マキ、小春六花など豊富です。

 

どうしても初音ミクの声がよいという人は初音ミクNT(Piapro Stuidio NT付属)。

Windowsでスタンドアロンでもいいから可不を使ったみたい方はCevio AI。

 

いやいや、正統派VOCALOIDが一番という方はVOCALOID5でしょうか。

(VOCALOID5は昔のボイスライブラリも使える)

 

個人的にはCeVio ProVoiSonaの知声の声が好きなので導入し、また活動をしようと思っています。

 

大事なのは、曲をちゃんと作っていくこと。

そして、聴いてもらうこと。

 

筆者もこれから、サブスク配信や動画制作などに着手していく予定です。

 

あなたがいっしょにクリエイターとして活動されることを応援しています。

 

 

 

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