DTMにおけるEQの使い方について

DTM

この記事は

  • DTM初心者
  • イコライザ(EQ)について知りたい

方に向けて書いています。

 

 

イコライザ(EQ)とは?

 

DTMをしていると絶対にやらなくてはならない作業、ミキシング。

それを行うにあたり、絶対に必要なエフェクト(音質加工処理)のひとつがイコライザ(EQ)です。

 

EQはもともと、「音をイコールにする」という意味で名付けられたエフェクトです。

マイクというのは機械であるために、録音したものを再生すると録音時の音質と異なる場合があり、

それを補正する目的で生まれました。

 

しかしながら、EQはミキシングにおいては上記に加えて、音を整理する目的でも使われます。

今日はこのEQの使い方について詳しくみてみましょう。

 

 

イコライザの使い方

 

まずDTM初心者の方に説明しますと、Logic Pro Xの場合はメインウィンドウ、またはミキサーウィンドウのEQ欄をクリックすることで起動します。

 

するとこのようなウィンドウが表示されます。

 

 

何やらセンターに線が表示された座標のようなウィンドウです。

このEQはグラフィックEQと呼ばれ、横軸は周波数、縦軸は音量(dB) を意味しています。

 

ここでピアノでCコードを打ち込んで鳴らしてみるとこうなります。

※もし何も表示されなければ左下の「Analyzer」クリックしてアクティブにしてください。

 

これがピアノのCコードの周波数となります。

様々な倍音が含まれて結果的に上記のような周波数特性となります。

 

で、実際にはこのEQを使ってそれぞれの周波数をブーストしたり、カットしたりします。

その方法は以下の4つです。

 

ピーク

 

 

ある特定の周波数ポイントを山や谷でブースト/カットする方法です。

Logic Pro X標準のEQでは、4つのピークを設定することができます。

 

高さを上下することで、ブースト/カットする量を決めます。

Qの値を上下すると、山の鋭さを変更することができます。

 

ミキシングでは主に耳障りな特定ポイントをカットする用途で使います。

 

 

ハイパスフィルター/ローパスフィルター

 

 

特定の周波数より下をカットするのハイパスフィルター。

特定の周波数より上をカットするのがローパスフィルターとなります。

EQの両サイドに表示されているものになります。

 

こちらもQの値を上下すると、カーブの鋭さを変更することができます。

 

ミキシングでは基本音をカットしていくことが多く、ほぼ全トラックにハイパス・フィルターを使うことになります。

 

 

シェルビング

 

 

特定の周波数以上または以下を、均等にブースト/カットしたいときに利用します。

ドラムのオーバーヘッドの高域をブーストしたいとき、ボーカルに艶を出したいときに使ったりします。

 

こちらもQの値で角度は調節可能です。

 

 

とまあこの3種類の方法で音を調節していくことになります。

少し自由に触ってみて音の変化を体感してください。

 

 

各帯域の音について

 

楽曲中にこの何Hzの音が大きい、または小さいなどが判別できるようになるには、

楽曲を聴く耳とはまた別の種類の耳の良さが必要になります。

 

これはミキシングをしていく中で経験で鍛えていくしかないのですが、

参考として各Hzの音を抜粋してみます。

 

50Hz

 

主にバスドラムの帯域となります。

バスドラム以外はここはローカット(ハイパスフィルター)して、バスドラム以外はいないようにするのが鉄則の低音域です。

 

100Hz

ベースの主音となる帯域です。

ギターやピアノなども鳴っている帯域ですが、ベースがいるならばカットしてしまう帯域です。

 

300Hz

スネアやギター、ボーカルなど。

様々な楽器の主音となるところで、渋滞しがちな帯域です。

 

ミキシングにおいてモヤッとしたならカットしてみるとスッキリする帯域です。

 

 

500Hz

上記楽器達の2倍音となってくるあたりです。

個人的にはあまりEQでカットしたりしない場所です。

 

 

1kHz

 

最終的なミックス工程で、ハイミッドが耳に痛い場合にカットすると心地よくなる帯域。

ドンシャリ系サウンドはこのあたりをカットするのがおすすめ。

 

2kHz

 

ギターのアタックなが集中する帯域。

ボーカルの子音とぶつかるのでギター側をカットしてあげると耳に心地よく、またボーカルが聞こえやすくなる帯域。

 

 

5kHz

アコギの綺羅びやかさ、ハイハットなどの金物が主役となってくる帯域。

キンキンする場合はカットしてもよいでしょう。所謂トレブルというよりはこの帯域以上はプレゼンスといったイメージ。

 

10kHz

 

正直この帯域は、ボーカルやストリングスの倍音、ドラムの金物以外ほとんどいない。

ギターもカットしてしまってよい帯域だと思います。

(アンシミュの96kHzというのが以下にオーバースペックかわかりますね。)

 

 

のおとさん
ところで曲全体のミキシングがうまくできません。どうやってもCDみたいな音にならなくて。。
くどしゅん

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くどしゅん
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筆者も音楽を作り続けないといけないから。
そのために全パラメータを公開したプロジェクトファイルが付属しているから、誰でも再現できるはずだよ!
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どれくらいのバランスがよいのか?

 

EQは各楽器から、最後のマスタートラックまで全トラックで使うと思ってよいです。

 

では、実際マスタートラックでどのような周波数となっていればよい状態なのか?

心地よいミックスの場合は、大体以下のような形となるようです。

 

 

70Hzあたりが一番音量があり、そこから20kHzに向けてなだらかに下がっていく状態。

多くのCD音源がこのような周波数特性となります。

 

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

 

DTMの要となるEQのお話についてでした。

EQは効果自体はわかりやすいですが、トラック数も多くなってくると混乱して、めちゃくちゃな設定にしがちなエフェクトです。

習得には時間がかかりますが、日々耳を鍛錬しましょう。

 

EQよりも効果のわかりづらいコンプレッサーについては以下で記事にしましたので、こちらも参考になさってください。

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くどしゅん
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