この記事は
- TVアニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」OP曲が知りたい
- 歌詞の意味が知りたい
方に向けて書いています。
TVアニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」OP
2021年4月クールにて放送された、TVアニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」。
OP曲は「DIALOGUE+」というグループの「おもいでしりとり」です。
前回はメロディーとコードについて分析しました。
この記事は 「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」のOP曲が知りたい 「おもいでしりとり/DIALOGUE+」がどのように作られているか知りたい 方に向けて書いています。 ひげを剃る。そして女子高[…]
今回は歌詞についてみていきたいと思います。
なお、筆者はTVアニメ(一話)のみを視聴しており、原作など物語がどうなるか全くわかっていません。ご了承ください。
歌詞考察
歌い出し
※著作権保護のため歌詞は一部のみ引用します。
星に願いを (中略) 天秤の様に
おもいでしりとり 作詞:田淵智也
「星に願い」をする。「できるだけ愛を」こめて。
それは叶えたいことがあるからです。
「しりとり」は一人でもできますが、多くは二人以上でやるものです。
そして「おもいで」という縛りがあるなら、それは違いに共通する記憶ということで、
二人の思い出を紡いだ結果、答えを探すということでしょう。
歌詞全体を通してみると二人の危うい関係を「季節」と「天秤」に喩えているように思います。
Aメロ
いつもの何気ない (中略) やっかいで欲張りだ
おもいでしりとり 作詞:田淵智也
このアニメは、27歳のサラリーマンと女子高生の、恋愛でもなく、家族でもない共同生活の日常系アニメです。
歌詞も日常の中にある、でもすぐ忘れてしまいそうな幸せを探ることから紡がれます。
ひょんなことから女子高生を保護してしまった主人公。それによって人生が動き出していく。
余談ですが、つい「女子高生を拾う。」に目が行きがちですが、実は作者が伝えたいことは「髭を剃る」のほうなんじゃないかと思います。
誰かの影響がなければ髭は剃らなかったかもしれません。しかし剃る=身だしなみが整えられたことによって人生が動き出す。
つまり、一人じゃ何も変わらない。外へ出ろ。ということです。
Bメロ
温もりが (中略) 難しいや
おもいでしりとり 作詞:田淵智也
Bメロはコンパクトにまとめられています。
二人の共同生活のアンバランスさが表現されていますね。この歌詞により「天秤」が活きてきます。
サビ
ring ring you (中略) 天秤の様に
おもいでしりとり 作詞:田淵智也
サビです。
歌詞がちゃんとしりとりになっているんですね。
相手に言葉をかけるというのは、相手に何かしてほしい。何かを伝えたいときです。
だから鳴らす=ringなんでしょうか。
それぞれをの言葉を思い出ししりとりすることで二人の関係が深まっていくことが伝わります。
「儚い矢印」は「片思い」の比喩と捉えるのが自然でしょう。
しかしながら、そういった気持ちを押し殺して二人の均衡を保つ。
やはり「季節」は男女、「天秤」は二人の関係の比喩でしょうね。
Aメロ2
あっちを立てりゃ (中略) 程遠いな
おもいでしりとり 作詞:田淵智也
「あっちを立てりゃ〜」もやはり天秤をイメージさせます。
この歌は二人の危うい関係性を天秤に見たてた歌詞と解釈できますね。
長くいればすれ違いも発生するだろうし、そんなうまくいかない時期。
それを彷彿させる歌詞ですね。物語の中盤あたりの展開がイメージされます。
サビ2
星に願いを (中略) バランスだけは
おもいでしりとり 作詞:田淵智也
このアニメのヒロイン?である女子高生の沙優は謎だらけの少女です。
作り笑いが癖で、何か闇を抱えています。
そのあたりの真相に迫る歌詞でしょうか。
2コーラス目は二人の関係がギクシャクしてくるようなイメージがあります。
「壊れないで」あたりから、いつまでもいっしょにはいられないという雰囲気が感じられ、
共同生活というか二人の気持ちの均衡が破られつつあるような展開です。
展開
生活が続いてって (中略) わかってるよ 本当だよ
おもいでしりとり 作詞:田淵智也
「こぼれ落ちた」から、「涙」が想像できます。
この歌詞から自分の気持ちに気づいてしまうことが想像できます。
許されない関係とわかっていても「好き」という感情に気づくということでしょうか?
まあ、別にアニメだからいいとは思いますがw
この歌はDIALOUGE+というアイドル?グループの歌でもあるので、
やはり恋愛をテーマにした曲であるべきですし。
落ちサビ
星に願いを (中略) やっと言えるんだ 「好きです。」
おもいでしりとり 作詞:田淵智也
ちゃんとしりとりでつないで、「好きです」にたどり着きます。
二人でいた時間で紡いだ思い出達からだどりつく感情。
作詞者の表現力の高さに圧倒されます。
アニメのほうも、主人公と女子高生の沙優が恋愛感情をもつようになっていく展開となるのでしょうか。
大サビ
星に願いを (中略) 届くかな…届けるんだ!
おもいでしりとり 作詞:田淵智也
ラストのサビです。
二人の関係が新たなステージにいくことがイメージできます。
「どこにいたって」あたりで、二人の一旦の別れが想像できますね。
共同生活の終焉が見えます。
しかしながら「一緒にいよう」とあることから、
沙優が大人になるのを待ち、二人は新たな関係として再び出会い、
ちゃんとした恋愛関係が始まるような予感をさせて物語は終わるのでしょうか?
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「髭を剃る。そして女子高生を拾う。」OP曲の歌詞分析でした。
二人の関係を天秤に見立て、そして思い出を紡いでいくことをしりとりで表現していく、
作詞者の具現化する力にひたすら感動してしまいました。
本文でも書きましたが、この物語の本質は「髭を剃る」のほうにあるのでは?と思っています。
「何の出会いもなくなったおじさんをワクワクさせるアニメでしょ?気持ち悪い」
と言わずに視聴してほしいなぁと思います。
そしてやはり、OP曲もED曲も飛ばさずに見て、劇伴まで楽しいんでほしいですね。