スーパーカブ OP「まほうのかぜ／熊田茜音」歌詞考察

この記事は

• TVアニメ「スーパーカブ 」の主題歌が知りたい
• 「まほうのかぜ／熊田茜音」の歌詞の意味が知りたい

方に向けて書いています。

TVアニメ「スーパーカブ 」

2021年4月クールにて放送された、TVアニメ「スーパーカブ 」。

前回、ED曲のメロディーコード分析をしました。

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このアニメは、筆者がアニメにハマるきっかけになった

ヴァイオレット・エヴァーガーデンの音響監督である鶴岡陽太さんが音響監修に携わっており、

劇伴の入り方もかなり粋にできており、かつ本田技研工業監修のエンジン音も合わさって、非常にクオリティー高い作品となっています。

舞台がゆるキャン△や、神様になった日の舞台である山梨県となっており、筆者的にかなりアツいです。

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OP曲「まほうのかぜ／熊田茜音」

OP曲は熊田茜音さんが歌う「まほうのかぜ」です。

作詞は、nano.RIPEのきみコさん、作曲も同じくnano.RIPEの佐々木淳さんが担当しています。

nano.RIPEさんといえば自分的には「のんのんびより」です。

３期すべて見ましたが、無印、リピート、のんすとっぷと、それぞれにマッチした楽曲を提供しており、

曲もさることながら、とくに歌詞において「あー、なるほどなぁ」と唸る歌詞を書いてくれます。

今回は、友達もいない親もいない女子高生「小熊」が、スーパーカブ に出会い、世界が広がっていく様をどのように表現しているのか、歌詞をみてみたいと思います。

歌詞考察

歌詞全文サイトと、この記事の切替が瞬時にできずに読みづらいのですが

Aメロ

はじめての　（中略）　風が吹く

まほうのかぜ　作詞：きみコ

はじめは自転車で通っていた学校。山梨の坂道を必死に登っていた小熊ですが、ある日スーパーカブに出会い世界を広げていきます。

自転車と原付では行動範囲が大きくことなります。

これまでよりも遠くへ行けるようになるわけですね。

最初は乗ること自体が楽しいですし、練習も必要なので目的地はいらないのでしょう。

「手招きするように風が吹く」という表現で、カブの乗るときの踊る気持ちが表現されています。

Bメロ

寄り道　（中略）　胸が弾むから

まほうのかぜ　作詞：きみコ

Aメロ最初の段階では、心踊る要因が何だかわかりません。車かもしれません。

しかしここで「右手をひねる」を入れることでバイクであることがわかります。

バイクで公道を走るというのは、自転車とは明らかに違います。

したがって「いつもの景色も鮮やかに」なるんですね。

実際、劇中では灰色の世界からカブのエンジンがかかる瞬間にカラーになる描写があります。

作品にうまくリンクしています。

サビ

さあ　ギアを上げて　（中略）　作れない風だ

まほうのかぜ　作詞：きみコ

「ギア」という言葉を使うことによって、そのバイクがマニュアル車であることがわかりますね。

安直な筆者の場合、「エンジンかけて」とか歌詞にしちゃうところを突っ込んで書いています。

そして「昨日より少し遠くまで」で、小熊の行動範囲が広がっていく様子がイメージできます。

さらに、サビ終わり最後の決め台詞。

ここに感銘を受けました。

自分の身ひとつで走っても、作れない風。スーパーカブ があるからこそ感じられる風。

カブというバイクの魅力を伝える作品のキラー歌詞にこれ以上最適なものがあるでしょうか？

表現者すごい。

Aメロ２

不器用な私に　（中略）　上手になれたかな

まほうのかぜ　作詞：きみコ

劇中ではカブに出会うことで、リアル友達が増えていくようですが、

これはどちらのことを言っているのでしょうか？

筆者はやはりカブのことかなぁと感じました。

実際、小熊はスーパーカブに微笑むことで笑顔がだんだんと作れていくような感じですし。

Bメロ２

坂道　（中略）　息を弾ませて

まほうのかぜ　作詞：きみコ

ないないの少女だった小熊ですが、スーパーカブを手に入れてたくさんのことを経験していきます。

最初は心地よいだけでしたが、大きな車に追い越される恐怖。

ガス欠で予備燃料に助けられた深夜。はじめての給油。

恐怖を覚えながらも、そこに生きていることの快感を得ていきます。

人生の苦さもまた楽しみであることを伝えているような歌詞ですね。

サビ２

さあ　ギアを上げて　（中略）　描けない夢を

まほうのかぜ　作詞：きみコ

２サビです。

少し疑問に思ったんですが、なぜ「きみ」なんですかね。

きみコさんのシグネイチャーだから？いや、人ではないから？

自体的にかわいいので、なんというか恋愛という感じではないことを表現したかったのでしょうか？

「きみ」、「君」、「キミ」。歌詞では様々な形でこの言葉を使います。

３つ並べてみると、スーパーカブ という相棒を表現するのに「きみ」が最適なように見えてきますね。

その相棒と「ひとりでは描けない夢を」。

展開

きみと見る　（中略）　風を纏いながら

まほうのかぜ　作詞：きみコ

この曲のタイトルは「まほうのかぜ」です。

風がテーマです。

スーパーカブ を手に入れたことによって、自分だけでは作ることができなかった

いろとりどりの風を知っていくことになります。

成長していく小熊と、彼女の笑顔がイメージできますね。

大サビ

ギアを上げて　（中略）　風の吹くまま

まほうのかぜ　作詞：きみコ

最後のサビです。

基本的にはリフレインなのです。「きみの背にひらりと飛び乗って」で、やはり「きみ」がバイクであることがわかりますね。

で、なんてことない「どこへだって行けるよ」というワードがグッときました。

小熊の初めての友達、礼子の「どこへだって行けるわよ。だってカブだもん。」です。

この娘がまたスーパーカブ 狂いしていていいんですよね。

礼子が居室で孤立していた小熊の救いになるんですよね。

いたいた。こういうなんていうかクラスの派閥とか流行りとかとは一切線をひいてマイウェイなやつ。

こういう人って必ずいる。

そしてそういう人が、学校を楽しくさせてくれる。

もし、あなたが今新しいクラス、新しい学校でストレスを抱えていても。

きっとこういう人と出会えて、カブみたいな好きなもの見つけられて、きっと楽しくなるから。

そうな応援にも筆者は見えましたね。

まとめ

いかがでしたでしょうか？

昨今は、東京も緊急事態宣言で飲食が外でできないため、

夜飲みながらこういったアニメをみて、歌を聞き、酔いながら涙しております。

毎度思うのは、「表現者」ってすごい！です。

これからも感動を探し、また筆者自身も作っていけたらと思います。

この作品に携わったすべての人に感謝。