この記事は
- TVアニメ「ぼくたちのリメイク」のOP曲が知りたい
- 「ここから先は歌にならない/Poppin’Party」がどのように作られているか知りたい
方に向けて書いています。
ぼくたちのリメイク
2021年7月クールにて放送されたTVアニメ「ぼくたちのリメイク」。
原作は木緒なちさんによる日本のライトノベルだそうで、1話が1時間ある特殊な始まり方が印象的です。
所謂タイムリープもので、務めていたゲーム製作会社がつぶれ、無職になった主人公が過去にタイムリープし、芸大に入るところからやり直す物語です。
OP曲「ここから先は歌にならない/Poppin’Party」
主題歌を担当するのは、Poppin’Party。
アニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアルライブなど様々なメディアミックスを展開する次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!(バンドリ!)」から生まれた、最初のリアルバンドです。
メロディー&コード分析
イントロ
印象
イントロというか、歌い出しのところからいってみます。
最初の3小節は「駆け出す」ようなイメージで、そこから「ほろ苦い」ような感情になりました。
5小節目から「変化」のようなものを感じて、7小節目で「続いていく」ような印象を感じました。
どんなふうに感じたかを書き留めておくことはとても重要なんだよ。
分析結果
コード的なKey=はEですね。
バンドものなので、シンプルな進行をしています。
がここにしっかりギミックがあって。
歌い出し前のコードがE-F#(IV-V)なんです。つまりKey=B。
歌が始まるとハーモニーはEメジャーになるのに対し、
メロディーはBメジャー(C#マイナーペンタ、G#マイナーペンタ)なのです。
コードもKey=B目線でいくと、IV-VIm-♭VII-I-IImという進行になるのです。
歌い出しがIに聴こえないのはそれが要因です。洋楽だとこういった軸をズラした作曲技法はよくあります。
IVというコードはトニックでもドミナントでもなく、その中間のコードであるためどこかに動きそうな印象となります。
したがって、「駆け出す」印象となったのでしょう。
5小節目の「変化」はベースのフレーズが遊んでスライドが入っているためにそう感じたのでしょう。
G#add9-G#mとしたのは、Key=Eとした場合にA#がアボイドだからです。
Key=Bとしてみた場合はアボイドではないので、普通にG#mでよいかもしれません。
Aメロ
印象
Aメロは最初の8小節で「立ち止まる」や「振り返る」ような印象を持ちました。
しかしながら9小節目以降で、「少しずつ変わり出す」や「動き出す」みたいなイメージを持ちました。
聴感上難しいコード進行はしていなさそうなので、これはドラムやベースのビートによるものと思われます。
分析結果
ギターでテンションノートを入れたアルペジオが印象的ですね。
最初のコードE(IV)のテンションは#11thでした。IV度を特徴づけるテンションですね。
ギターではsus4はよく使いますよね。
ただ、雰囲気として使うだけでなく、ちゃんとメロディーに合わせてという場合も多いです。
7小節目では、Bsus4を挟んでいるのはそこでメロディーがE音が鳴るためですね。
「立ち止まる」や「振り返る」の印象の要因はドラムのビートが普通の8ビートとは異なる変則的なリズムであることと、
ベースが完全に休みであることによるものでしょう。
後半、相変わらずにベースは休みですが、L側のギターも入ってくることや、
コード進行が2小節単位で変わっていたものが1小節単位でチェンジするようになるため、「少しずつ変わり出す」となりました。
最後の4小節はベースも入ってくるため「動き出す」です。
メロディーは、頭からC#マイナーペンタ+T9が半音の動きを取り入れた繊細な動きとなっています。
最後の2小節だけG#マイナーペンタ+T9でA#の音も使い、まあ総じて言えばBメジャースケールで構成されている。ということになります。
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Bメロ
印象
Aメロが「立ち止まる」ような印象だったのに対し、Bメロは「動き出す日常」のようなイメージから始まります。
5小節目からは、感情面で「うれしいこと」→「悲しいこと」のような心の動きを感じます。
主人公は人生をやり直していく上で送る日常と、その中で経験するうれしさや悲しさを表現しているのでしょうか。
9小節目は「障害を越えていく」、「たどり着く」ような印象をもち、
その先には「新しい世界」や「その景色は」というイメージを持ちました。
物語に準えるなら芸大からやり直すことで自分の本当にやりたかったことに気づいていく感じでしょう。
分析結果
Bメロ出だしはシンプルなIV-V-IIIm-VIm進行ですね。
ドラムとベースがビートにのるため、「動き出す日常」となったのでしょう。
「うれしいこと」→「悲しいこと」は、7小節目でIV-V-VImに暗く解決することからそう感じたと解釈できます。
続く9小節目は、1小節目と同じ進行なんですが、ここでキメが入ることで「障害を越えていく」ようなイメージとなり、
トニックの代理であるVImに落ち着くことから「たどり着く」になったといえます。
同じVImに解決でも「暗く」感じるところと、「落ち着く」と感じるところがあることが興味深いです。
これにはコードだけではなく流れやリズムなど様々な要因が考えられます。
そして13小節目でおもしろい展開となります。
コード進行的には大した進行ではないのですが、サビの手前がなんとIIで終わるのです。
ロックはよくドミナントを打たずにサブドミナントで止めることが結構あるのですが。
IIは初めてみました。
そもそもサビに向かうこのタイミングでIが出てくるのもおもしろいです。
自分の中で新しかったので「新しい世界」になったのですね。
メロディーはBメロ冒頭4小節がFメジャーペンタでダイナミックに動いた後に、
G#マイナーペンタで繊細に奏でられます。
サビ
印象
サビの冒頭は「ガチャガチャ」した印象ですが、3小節目で「足並みが揃う」イメージとなります。
その後「切ない」印象になったあと、「それでも」「止まらない」と展開していきます。
9小節からは「明るい道を」「目指して」と前向きなイメージとなります。
ここで一旦サビが落ち着き、その後はサビのリフレインに入ります。
そこでは「求めた未来に」「たどりつく」、最後は「そのために」という印象となりました。
サビのリフレインに入ったかと思いきや、16小節続かずに、8小節で終わる変則的なサビですね。
分析結果
Key=Fに転調します。
なるほど、Bメロ終わりをIIとしたのはこのF#に繋げるためですね。
「ガチャガチャ」した印象は最初のドラムによるものでしょう。
フィルっぽい入り方をするで、そのような印象になり、その後ビートに戻すために「足並み揃う」ですね。
その後の「切ない」要因はVImによりもの、ドミナントが打たれることでまだ続く感じが出るために「それでも」と続きます。
9小節目は王道のIV-V-IIIm-VIm進行かつ、続いていく印象が強いIVにより「止まらない」となりました。
「明るい道を」「目指して」という前向きな印象の要因は、IIメジャーによるものですね。
ここがIImだったら違う印象になっていたと思います。
その後はF#に戻りますが、ベースが8分で動き始まるので、「ワクワクする未来」に「たどりつく」。
最後はIV-V-Iですが、Iの部分は後ろで小さくコードがなるだけなので、IV-Vが強調され続いていく印象が強くなり、
「そのために」というこちらも終わらないイメージとなったのでしょう。
メロディーは終始マイナーペンタ+T9で繊細に動きます。
メロディーがDoで伸ばされているため、VがVsus4などになっている部分がプロの仕事ですね。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
爽快なロックナンバーですが、転調もあり、また軸をズラした作曲技法も取り入れられ凝った作りとなっていました。
さて、物語はどのような結末となるのでしょう。
現在も連載中なのでシーズン化するのかもしれません。
楽しみです。