この記事は
- 映画ゆるキャン△のOP曲が知りたい
- 「Sun Is Coming Up/亜咲花」の歌詞の考察が読みたい
方に向けて書いています。
映画ゆるキャン△
2022年7月に公開となった「映画ゆるキャン△」。
TVアニメ2クールを経て、スクリーンでの公開となりました。
しかも、彼女達は原作でも描かれていない大人に成長した後の物語ということで、公開前から賛否が分かれる作品となっています。
OP曲「Sun Is Coming Up/亜咲花」
OP曲を歌うのは、アニメ2クール同様の亜咲花さんが担当されております。
筆者はこの方のファンでして、帰国子女のキレイな英語の発音と、歌唱力の高さに度肝を抜かれております。
残念ながら現在の日本の音楽業界というのは、こういった本当に歌が上手い/人を感動させる歌手というのが必ずしもヒットチャート上位には現れません。
しかし、アニメソングはそういった本当に素晴らしいアーティストを探すにはもってこいの媒体だと思うんですよね。
亜咲花さんも、ゆるキャン△というIPにマッチした歌を提供することで、知名度がかなり上がったような気がしています。
もちろん、歌がめちゃくちゃ上手いのでダーク系(最近ですと、サマータイムレンダ2期や、ひぐらしのなく頃に)も歌えるんですが、やっぱりどうしてもナチュラルで元気な明るい歌のほうが好きです。
少し話がそれました。
作詞作曲もTVから変わらず永塚健登さん、立山秋航さんが担当されています。
前回はメロディーとコードについて分析しました。
この記事は 映画ゆるキャン△のOP曲が知りたい 「Sun Is Coming Up/亜咲花」のコードが知りたい 方に向けて書いています。 映画ゆるキャン△ 2022年7月に公[…]
今回は歌詞を見ていきたいと思います。
※本記事は、映画ゆるキャン△のネタバレありの記事となっています。ご注意ください。
歌詞考察
まず、今回の映画ゆるキャン△。
全員が大人になっています。ちくわはおじいちゃんです。
なぜ制作サイドは大人まで時を進めたのでしょうか?
それなりの意図があってやってるはずです。
原作者への説得もあったでしょう。
そうしたときに、映画化するにあたり「描きたい何か」があるはずなんですよね。
確かにゆるキャン△ってTVでは日本の山梨や伊豆の名所をキャラクターとともに見る側もキャンプしてる気持ちになりながら回る楽しみみたいのがあったはずなんです。
でも、これを映画化しようとしたときに、足りなさがあったんでしょうね。
2時間の映画ではそれなりに、
- アクシデント
- 事件
- 挫折
のようなものが必要でしょうから。
そうなったときに、高校生とは違う
「大人になったからできるようになったこと。できなくなったこと」
みたいなものをしっかり描きたかったんだと推測します。
実際、登場人物はそれぞれ仕事につき、中には少々挫折のような場面もありました。
その中で、テーマに沿った歌「Sun Is Coming Up」。
そういった苦難みたいなことがあっても。
太陽(希望)は登る。
この曲にはそんな思いがあるように思います。
Aメロ1前半
※歌詞は著作権保護のため一部のみ引用
Can’t stop (中略) Changing
Sun Is Coming Up/作詞:永塚健登
冒頭から、「私の日々は止まられない」です。
せわしなさの中に楽しさを感じとれます。
ゾートロープというもの。という言葉。知りませんでした。
調べてみたところ、「回転覗き絵」のことだそうで。
要はアニメーションの元祖と言われるおもちゃのようなものです。
目まぐるしくの表現の比喩としてゾートロープが用いられています。
まさに社会人になってから、時間の流れがどんどん早く感じられていくさまや、
忙殺していく感じが表現できていると思います。
映像ではここでリンが満員電車に揺られるシーンが流れます。
Start my (中略) 来るんだ
Sun Is Coming Up/作詞:永塚健登
「day off」は休日。なんですが、ここでは「電池切れ」っていうイメージでいます。
「夜は少し長い」という言葉から冬を想像してしまうんですが。
これは比喩と捉えたほうがよいでしょうね。
元気がなくなったり、塞いでしまう(夜)こともあるけれど、また希望(朝)が訪れるはず。
って感じでしょうか。
Bメロ1
遠回り (中略) 始め直そう
Sun Is Coming Up/作詞:永塚健登
Weekdayということで、平日になります。
ここからサビに向かっていくのに、Aメロで休日は終わってしまうんですね。
つまり歌の主体は休日ではなく平日。
仕事をテーマにしているように感じます。
日進月歩な毎日だけども、それもまた楽しみ。
失敗したことなんて思い出さなくてよいから。
ここからまた始めよう。
サビ
いつだって (中略) sunlight
Sun Is Coming Up/作詞:永塚健登
太陽を「希望」の比喩と捉えるなら。
ここからまた彼女達のワクワクが始まるんですね。
いつだろうが、どこだろうが。
中々会えなくなって時間が経ってしまっても、
いっしょにすごした昨日が、これからの私たちの誘導灯になる。
だから、またいっしょにキャンプやろうよ!
ていうかキャンプ場つくっちゃおうよ!
そして彼女達は、日光のもとに再び集結する。
でも歌は歌えないんですよね。。
ならボーカロイドで作曲をはじめてみたらどうだろう?
歌が歌えなくても歌を作るボカロPになれば君も立派なアーティストだよ。
参考までに筆者の曲を紹介しておくね。
Aメロ2
Cherish (中略) Never end
Sun Is Coming Up/作詞:永塚健登
「Cherish」は「大切にする」。
彼女たちは大人になりましたが、夢はまだ途中。
この作品のターゲットが、大人であることが想像できます。
「灯り」が「夢」の比喩ならば、その数だけ「旅」=「伸び代」はあるはず。
Bメロ2
一歩ずつ (中略) 変わらない
Sun Is Coming Up/作詞:永塚健登
一歩ずつ登る。
その過程を季節に例え、楽しみながらそれでもワクワクする気持ちを忘れない。
社会人になった彼女たちでありますが、キャンプが好きな気持ちに変わりはなく。
むしろ、その火は大きくなっていく。
余談ですが、今回はなでしこがキャンプ用品店の店員です。
そこにガスランタンに憧れをいただく子が現れるんですよね。
「火つけてみますか?」
いつぞやなでしこが言われた言葉です。
その灯した火によって、彼女はキャンプに夢中になっていくのです。
サビ2
いつの日も (中略) sunlight
Sun Is Coming Up/作詞:永塚健登
日をつけたガスランタンのように、そこからキャンプしたい気持ちが色づいていくんですよね。
朝日が登って、緑が照らされている景色が想像できます。
今回はキャンプ場を作るということで様々な課題にぶち当たります。
それこそ、雑草の刈り方もわからないのですから。
それでも、自分の手で道をひらく。
その先には、もっとワクワクすることがあるから。
展開
木漏れ日 (中略) Just go
Sun Is Coming Up/作詞:永塚健登
木漏れ日を比喩とすると、それは明るい日と暗い日。
人生ですから、良いことも悪いこともあるでしょう。
それでもその先に、幸福「日向」があるから。
気を取り直して前に進もう。
人生を「木漏れ日」に例えるのって素敵な表現だなぁって思います。
大サビ
いつまでも (中略) sunlight
Sun Is Coming Up/作詞:永塚健登
ここの歌詞でもガスランタンが思い出されました。
学生たちに、最初のキャンプの仕方を指南するなでしこ。
誰かの笑顔が明日へつながる。
そういう笑顔の連鎖によって、一旦頓挫したキャンプ場の開発も再開していくのです。
そしてそれを見ている視聴者にも届いていく。
心を動かしていくんです。
山梨の聖地には、今でもたくさんのファンが訪れるそうです。
コロナ禍になる前は外国からもたくさんきていたようで。
人の心を動かすものを作るってすごいことですよね。
その連鎖がしっかりと歌にも表現されています。
映画を見たあなたも、また笑顔を探しにいきましょう。
私達(登場人物や製作者)は今、太陽(希望)に照らされ歩いているよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
大人になった彼女たちですが、あらゆる製作者が共通してこの作品で伝えたい、
笑顔の連鎖というものを、キャンプのような自然あふれる情景とともにうまく表現されている歌詞だと思います。
この映画によって、聖地化して賑わった街がさらに活気づいていくとよいですね。